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Mint Julep

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2005年07月31日 (日) [長年日記]

_ [Life][health]風邪っぽい

 土曜日の朝起きたら喉ががらがらだったので用心はしていたのだけれど、なんだか熱っぽい気がする。が、体温計が見つからない。夫におでこの熱を測ってもらったが、「別に普通じゃないの」という返答。しかし、関節や背中が痛いので軽く揉んで貰ったら「うーん、ちょっと熱を持っているような気がしなくも無い」と感想が変わった。とりあえずアイスノンで自分の頭をサンドイッチしてひたすら熱対策に専念。もしかしたら気のせいかも知れないのだけれど、今会社を休むわけにはいかないからね。

 深夜1時ごろ、おでこのアイスノンが温まってしまったので、買い置きしていた冷えぴたにチェンジ。それにしても、アイスノンが魚臭いのはどうにかならないものだろうか。夫が「なんか魚臭い」と言ってたけど、そんなこと顔の近くに持ってきている私のほうがよく分かってるよ!

_ [読書][漫画][読了]西原理恵子『 女の子ものがたり(西原 理恵子)

 ここまでの経験はしたことが無いけど、昔は貧乏な子が周囲に結構いたよなあ、と感じる。特に団地から引っ越してから持ち家の一戸建ての家々が並ぶ地域で、借家の家庭というのは珍しく、学校の授業で古新聞紙を持って来れない人がいるというのは、ちょっとしたカルチャーショックだったように思う。そういう子達が居心地悪くならないような術も当時の子どもたちは知っていたように思う。知らない振りはさすがにできないけど、気付いてなかったかのような、見てみぬ振りみたいな感じでもあるのかな。

 でも、子どもの頃ってそういうのが微妙に分かっても友達でいたり、ある日やっぱり離れたくなったりするし、結構残酷な面もあるよね。特にこのお話の中に出てくる女の子三人のうち主人公を除いた二人は、かなり悲惨な人生を送り、それでも笑顔で力強く生きていたりする。ヤンキー属性の主人公が、松田聖子好きのボーイフレンドのためにエセ聖子になっている涙ぐましいエピソードは涙を誘った。後はやっぱり、幼馴染の二人以外に仲のいい友達ができて彼女らと遊ぶが心の中で「本当はあんたなんか大っ嫌い」とつぶやくエピソード、三人で海まで自転車で遠出し「親友」を求めてボトルメイルを流したその海とそこに映えた茜色の空が印象深かった。透明な色彩の中に、えげつない言動や切ない心象が描かれているのがとても素敵だと思った。

 中に含まれるエピソードからしても、おそらくこれらの殆どは、西原の身に実際に起こったことなのだろう。それだけに、最後の「こんなともだちは一生できない」という言葉と後姿の三人を見て、またしても(以前に雑誌連載を読んだときもそうだった)ぐっとこみ上げるものがあった。西原の作品を読んでいると、穏やかで幸せなだけが人生ではないし、その人それぞれの人生ってものがあるのだなあ、と思わせてくれる。

 やはり、お薦めです。

_ [雑誌]「 小説 TRIPPER (トリッパー) 2005年 夏季号

 ちょっと真面目に「小説トリッパー」を読んでいたら、今期の朝日新人文学賞の発表があって、内容を見ていた。ああ、そういえば2chの阿部和重スレで「阿部ちゃんが「全部×」って言ってるよ」とか書かれてた気がするなあ。確かに、タイトルがそのまんまだ。本当は新人賞は無しにしたかったけれど、話し合いの結果出すことになったんだとか。やっぱり、多少難があっても「可能性に賭ける」みたいな感じで世に送り出しちゃうのかね。まあ、朝日新人文学賞ではあるんだけれどさ。

 候補作の中で一編、ミクシィを扱ったものがあった。まあ、ミクシィでの人間関係とかそういう辺りではあるのだろうけれど。で、結局どこに難があるかと言えば、批評の目が無いこと。あー、これは分かる気がするなあ、と思った。その辺りがないと、文学としてきつい気がする。佐東歩美「クレヤボヤンス マイミクシィ」がそれ。重松清と高橋源一郎が「『なんクリ』を思い出させる面があるが、まだまだ。読んで勉強せい」と言っている。

 それと、全般的に大人しいっぽいね。求めているのは「うまさ」よりも「書かずにいられない切実さと」か荒削りな才能とか何だろうけれど、小さく纏まり過ぎって感じ。斎藤美奈子が一刀両断してるけど、他の人もこの点には触れている。

 実は目当てで買ったはずの特集(「創刊10周年インタビュー この十年、作家と仕事」)は、意外に読んでなかったり。やっぱり好きな作家の文章しか読みたくないもんだね。かえって永江朗のブックガイド「この10年、新人作家のその後をたどる10冊」がもうちょっとボリュームあって掘り下げて欲しかったなあ、と思う。

 中原昌也の新連載は、中の写真が相川博昭氏。文中、登場人物としても(友人の愛川として)出てくるが、実物を見た限りではこんな凶暴な人間とは思えないので、中原氏の創作かどうか知りたいところ(笑)。内容は、まあ、中原氏の私小説とも取れなくはないようなもの。表現するものの傲慢さに敏感になっている。さて、では自分はなぜその表現する側に回っているのか。今後、何かその辺に関して出てくるかな。

 レアード・ハント(柴田元幸訳)「インディアナ・インディアナ」は、確かに一見訳分からない。でも、そのまま読み進めたくなる「何か」があるなあ。これは1/3。先日のトークショーでも言っていたのだが、この後、1/3ずつ書きあげて掲載されるのだとか。これはまだ読んでいる最中なので、終わったところで感想が書ければそうしたいと思う。