kdmsnrさんの発案で、このようなものが開催された。場所は、できたばかりの秋葉原ダイビルにある、産総研ショールーム(予定地)。etoさんが手配してくださった。講師はそのサイト、人物ともにファンの多い平林純さん。私は、この方の評判は聞いてはいたものの、サイトも数度しか覗いたことが無くいまいちピンと来てなかったのだが、mixiのコミュニティに入らないとイベントに参加もできないので、邪道ながらもそのために入会。同じく迷っていたおれカネゴンさんの背中も押して参加したのだった。
まず、すっかり変わった秋葉原駅前に驚いた。驚いたついでに逆側に出てしまい、「でかいビルなどどこにも無いぞ」と困っていたら、以前駅前にあった広場みたいになっていた場所だと分かってぎりぎりに到着。なぜか11Fで「誰も来ない」と心細げに待っていたshinoさんも召喚した。午前中から待機してくださってたお陰か、既に沢山の人たちが椅子に座っている。えーと、受付しようかと思ってたんだけど、どうしよう……と考えたのだけれど、全員を把握している訳ではないのでやっぱり受付と、多分名前シールも役に立った。名前シールは、本当は印刷して行こうと思っていたのだけれど、土曜日に近所のスーパーの文具コーナーに行ったら1,000円超のか差込印刷はちと難しそうなヤツしか無かったので、安い方を購入。そのため、みんなに書いてもらったのだけれど。麦茶などをetoさんが用意してくださったり(金沢土産もご馳走さまでした)、確かゴロウさんが飲み物を差し入れしてくださったりで、余るかと思ったのだけれど、結構平らげていたような。
13時半開場で、確か14時くらいから開始したセッションは、なんと18時半まで2回の短い休憩を挟んだだけで延々続いた。こんなに勉強モードになったのは久しぶりだ。話は(費やした時間からも分かるとおり)かなりの量と質で、おなかいっぱい。結構ポイントがあやふやなまま参加したのだけれど、そんな状態でも注目すべき点がいくつもあったよ。
プレゼンをやるときには、「何が話したいか」ではなく「何が伝えたいか」が大切だ、ということが根底にあるのだとは思う。これは車の運転なんかでもそうだった気がするが、道のカーブではなく自分が進みたいと考えている少し先の地点に焦点をあわせれば、おのずとそこまでスムーズに辿り着ける、というようなものだと思う。それは「技術的なデータを相手に理解させ、データの繋がり(ストーリー)を納得させ、提示したストーリーに同意させる」というものだ。特に技術的な話というのは内容が難しいために理解してもらいにくいので、それをどう簡単に見せるか、が重要になってくる。とにかく、話の流れをスムースにすることと、論理の飛躍をさせないという心構えはなるほど、と思った。
プレゼンの一般的なセオリーなどについても多数言及があり、また、動画を多数使った手法は「simple」とはかけ離れていくけれど、聴衆に納得してもらうためには手段を選ばず努力と工夫を惜しまないというのは、平林メソッドと呼べるものなのではないかと思った。見ているものはいくら立地でもいいのだろう。聴衆がそれが「(比較的)簡単に理解」する手助けになれば。
実際のテクニック(効果的なデータの見せ方や、かっこいいグラフの書き方、動画を使うための要件など)を見せつつ、そこから一歩出て、例えばDVDに全ストーリーと説明の声を入れておいて発表時に省力化を図る(その分、違う方に神経を集中させられるし、苦手な外国語もこれで何とかクリアできる。時間どおりの進行も可能)、などなど、聴衆を楽しませ、印象付けるためのTipsやアイディアなども多数。スライドはどのくらいの聴衆であればどのくらいの文字ポイントにした方がいいかとか、シナリオモードでの印刷がある場合の配慮とか、目の動き、バリアフリー、スライドの遷移(新しい情報は半分くらいにしておく、とか)など、具体的なノウハウと発表者の心構えなどが色んな角度から語られた。
そして、何よりもこの講義自体がプレゼン形式で行われたことで、今話していることを実践する姿を見ることができた。聴衆をプロファイリングしたり、適宜指名をしてストーリーに参加させたり(これは結構緊張した!)。長い間のセッションだったということは、教えてくださる平林さんご自身がほぼ立ちっ放しということになり申し訳なく思ったが、かえって自由に(見えないところは)寛いでた、というお話にほっとした。ああ、でも、飲み物は自分で継ぎ足すことができるように小さいペットボトルを2本くらい準備した方が良かったね。これは反省点。
その後、末広町の「おに平」で懇親会。大いに食べて飲みましたが、結構余っちゃったかな? 増井さんが作られたAjaxなWikiを見せてもらい「これって新しいかな?」と聞かれた。うん、十分新しいと思いますよ。ページや段落ごとに編集するのが今のWikiだけれど、これは行単位で、その場でクリックしてエディットできるので、該当行を探す手間も無くなって、特にさらっとメモを取るのには有効だと思った。丁度、「紙」みたいな感じだな、と感じた。増井さんの発想は本当に自由で、それを実現させる技術も持ち合わせているからすごいんだよなあ。
あ、後、はてなの話なんかにもなって、「多分、増井さんやotsuneさんのような人はある属性を持つのではてなには入れないだろう」といったネタ話(あくまでもネタですよ、ネタ!)や、yomoyomoさんのネタ(そういえばotsuneさんはお約束どおりに自己紹介で「どうも、yomoyomoです」と言ってた(笑))など多数。この一角は時空が歪んでいるとみんなに評されていた。
合間合間に話して次回Wikiばなの話もだいぶ具体的になってきた。他にも今後の予定や五反田オフの話などなど。河岸を移して飲みなおす動きもあったが、何となく止めて帰ってみたら、すごい大雨になっててびっくりした。全然傘を使わなかったので、自宅の最寄り駅で暫く足止めを食らった。
いつものことながら刺激的な話、面白い話を沢山できて、とても実りある一日でした。開催してくださったkdmsnrさん、場所をアレンジしてくださったetoさん、混沌とした二次会でお金の面倒を見てくださったわたなべさん、そして長丁場のためになるお話をしてくださった平林さん、会を盛り上げてくれた参加者の皆さん、ありがとうございました。そしてお疲れ様でした。こういうのに出ると、癖になるんだよね〜(笑)。
そういえば、平林さんは今回の出席者の中では増井さんとおれカネゴンさんのファンだということで、私の背中押しが少しでも役に立ったと思うと嬉しい。おれカネゴンさんとお二人の写真を撮りましょうか?と申し出たら、「それはちゃんとしたカメラでお願いします」と恥ずかしそうに言われた(笑)。鞄から出てきたのは、すごくでかくてちゃんとしたデジカメで、手が震えましたよ! 平林さんはPCの蓋部分にお二人とotsuneさんのサインを貰ってた場面はほほえましかった。
ほとばしる副作用 (文春文庫PLUS)(辛酸 なめ子)』毒がたっぷりでおもしろうございました。PART1の芸能人評を読んで、この人がポストナンシー関と言われることがある理由がわかった気はする。しかし、ナンシーは神様のような達観した目でものごとを見てたけれど、彼女の場合は煩悩と嫉妬バリバリのところが新鮮です。軽い下ネタ(ただし下品ではない)が多いところがまた、印象的でした。
次の章からは、彼女の仕事としてよく接しているような体験(お出かけ)ネタとかあれこれ。彼女は、美人の似顔絵は似てないけど、不細工のときに本領発揮するね。これがまた煩悩パワーなのだろうか、と思案する。「STUDIO VOICE」に寄稿していた分は、シュールなネタが多いね。最近の方がもっと地に足着いてる気がする。そして最後のアメリカのローティーンとの文通(Emailでね)ネタがよりシュールさが引き立って印象的だった。一所懸命年齢を偽る送り手(辛酸なめ子自身と思われる)と、どうも日本のことをよく知らないらしく、ステロタイプな誤解をしてくれる、豊かなアメリカのヤンキーガールたち。しかも、これが文化の断絶というのだろうか、訳の分からないことで一方的に絶交されてしまうという終わり方もそれをちゃんと落としていないところも超シュールだ。
どちらかというと、爆笑よりは「ひっひっひっ」と陰湿な引き笑いをしそうな芸風かな。湿度が高い。でも、いやな感じがしないのは、そういう面を自分も持っているからか。