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2006年02月01日 (水) [長年日記]

_ [読書][雑誌掲載小説]ケリー・リンク(柴田元幸訳)「妖精のハンドバッグ」(「 S-Fマガジン 2006年 03月号」所収)

 ケリー・リンクは、誰が訳してもケリー・リンクだなあ、と愚にもつかないことを感じた。『スペシャリストの帽子』で感じられたエッセンスが多数散りばめられている。話の内容もそこそこ分かり易く意外に思ったのだが、細井さんの解説を読んで納得。これはティーン向けの小説なんだ。

 「妖精のハンドバッグ」と呼ぶ黒い大きなバッグを持っていたおばあちゃん。おばあちゃんが背が大きいというのはなかなか面白い。ハンドバッグの中には何が入っているのか、開け方を間違うとどうなるのか。刹那的なにおいがする主人公とその友達と、永遠を生きるバッグ。もしかしたら、時間の進み方もこの辺の絡みで違ってくるのかもね。でも、愛する人がバッグの中にいて、外に出てくるのは何十年も経ってからだが中の時間はあまり進んでなく若々しいまま、そのときにはハンドバッグの外側にいた方はすっかり年老いている……というのは、あまりにも切ない話だと思う。

 今、チャイナ・ミエヴィルの「ロンドンにおける〝ある出来事"の報告」を読んでいる最中。これは著者自らが主人公となって展開される話。宛先違いの封書が届けられたことから起こるようだが、さて、どうなるのだろうか。

 細井さんの去年の海外のSF、ファンタジー周辺の解説を先に読んだのだが、これはとてもよく纏まっていて参考になる。SFはあんまり読まないと言いつつ情報は欲しいだなんて現金なヤツだね、私も。

_ [Life]雨で寒い

 今日は朝から私用で外出してたのだが、昨日に引き続き雨。しかも、時間が進むに従い雨脚が強くなり、風が吹いてくる始末。傘があまり役に立たない。冬の雨は本当に気分が沈む。

 夜は、久しぶりにキャベツ丸ごと使ったトマトスープ。大量に作ってショートパスタも入れたので、これひとつでご飯になる。手抜き、手抜き。


2006年02月02日 (木) [長年日記]

_ [読書][読み始め]四方田犬彦『 「かわいい」論 (ちくま新書)(四方田 犬彦)

 今朝から読み始めている。まだ2章まで読み終えたところだというのに、ぞくぞくするほど面白い。

 日本独自の「かわいい」という言葉について検証していくものなのだけれど、こんな風に広い範囲で「かわいい」を使っているのは日本くらいのものなのね。しかも、特に西欧諸国でそれを指す言葉は大抵軽蔑などマイナスの感情も伴っているらしい。特に面白かったのが語源に関して名のだが、日本語の「かわいい」が平安時代の「うつくし」と「かわゆし」が混じってできたものだとすれば、英語でよくそう訳される"cute"は語源が「鋭い」などを指す"acute"だそうだ。"pretty"に至っては、「ずるい」から大胆に変化してきた結果今のようになっているらしい。どちらにせよ、日本以外では成人に至らない未成熟な人間をことさらクローズアップするというようなことはないので、特に異質に映るようだ。各語の「かわいい」と「美しい」の使われ方を比較してみているくだりも面白い。

 例として、太宰治の「女生徒」の一部が掲載され、この中で使われている「かわいい」のバリエーションに着目しているが、これは本当に驚いた。太宰治は殆どの作品を読んでいるはずなのだが、どういう訳か「女生徒」だけは未読なのだ。だから、これを読む前に読んでおけば良かった、と、本当に悔しく思った。だって、これを読んでからでは既に発見されたものをなぞることになるだけで、自分が発見できなかったことがとても悔しくなるではないか。これはひとつの言語的実験とも言えるだろう。女生徒が「かわいい」とするものひとつひとつが、全く別の意味づけをされているのだ。

 通常、注目されるものには細かく名付けがされる、とされている。海辺の地方の言葉は、海の様子や風にも細かく名前が付けられている、という話や、遊牧民は羊をその状態によって細かく呼び分ける、という話を聞いたことはあるだろう。逆に、形容詞についてはいろいろなものを形容できるように意味が拡散する、ということになるだろうか。日本では古来から小さいもの、か弱いもの、つまりは幼いものに注目してきた歴史がある。その拡散を世代間ギャップとしてうまく描いたのが「家族ゲーム」のワンシーンだったという話も非常に刺激的だ。こちらも早速見てみたい。

 第3章を読み始めているが、「大学生の「かわいい」」として秋田大学と明治学院大学の学生に「かわいい」についてのアンケートをとったという話も、とても面白い。ジェンダーではっきりと分かれるし、東京の学生の方がブランドなどを具体的に挙げる確率が高いそうだ。

 以下に、アンケートの項目を書き写しておく。

  1. あなたが今もっているもの、身のまわりにあるもので、「かわいい」と呼べるものをいくつかあげてください。
  2. あなたは過去に「かわいい」と呼ばれたことがありますか。それはどのような状況のあなただったのでしょうか。
  3. あなたは「かわいい」と人から呼ばれたいと思いますか。もしそうなら理由を教えてください。
  4. 「かわいい」の反対語は何だと思いますか。
  5. 「かわいい」と「美しい」は、どこが違うと思いますか。
  6. 「きもかわ」とは何でしょうか。説明してください。
  7. 最後に「かわいい」についていい残したことを、自由に書いてください。

 以上、p.47より。

_ [読書][読み中]柴田元幸・沼野充義『 200X年文学の旅(柴田 元幸/沼野 充義)

 そろそろ終わりに近づいている。シンポジウム「外国文学は「役に立つ」のか」を読んでいる。出席者は、ドイツ文学の池内紀、英語圏クレオール文学の中村和恵、仏文学の堀江敏幸、それに英米文学の柴田氏とロシア・中欧文学の沼野氏という面々。これを読んでると、うわー、その場にいたかったなあ、と悔しくなる。

 文学者としての自分と、大学で海外文学を研究することについてと、翻訳者としての自分についてそれぞれが語るのだが、いちいち頷けるものばかり。本当に内容が濃い。特に、沼野氏の「「こんなに違う!」と「こんなに分かる」の間を行ったり来たりしている」という話は笑いながら頷いた。質問者の中にも、第一言語ではない者がその言語の文学を研究する意味があるのか、といったものがあったが、その言語を使っている人や国(国民すべてが単一言語というのは鎖国でもしてない限り無理だと思うが)のことを理解する試みとしても、文学を研究する意味はある、という話には深く頷いた。いわば、文学を研究するということは他者が生み出した文学、ひいては他者自身を分かろうとすることでもあろう。分かり合えないから分かろうとする訳で、それは同じ言語を使う人であっても変わらない者だとは思う。言葉を知れば知るほどどういう言葉を当てはめればいいか考えてしまう、というくだりは、四方田犬彦の『「かわいい」論』の、外国語の「かわいい」に訳されるであろう語と「かわいい」についての語源や意味の比較の段でも共通する話だ。

 ここに出席している人たちは「別に研究している言葉がバリバリできる訳ではない」と謙遜しているが、まあ、我々のレベルとは桁違いではあるだろう。しかし、そういった意識が常にあるからこそ、自分の解釈を疑い、勝手な解釈を抑える作用もあり、素晴らしい翻訳者となるのではないか、とも感じた。

 とにかく、このシンポジウムの内容だけでも、海外文学愛好家は必読だと強調しておく。「新潮」の2004年1月号が元原稿となっているので、そちらを手に入れる方法もある。

_ [web感想]激励

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 うはー、かっこいい。おめでとうございます。どんな楽しいことが起きるのか、楽しみにしています。

_ [本の話][webサービス]TimeBookTown、Clubサービス終了&オープン2周年

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 Clubサービスというのは、ジャンルに分けたそれぞれの専門チャネルに入会すると、そのジャンルの連載小説を無料でダウンロードできたり、そのジャンルに限られるが月x冊までは無料で借りられたりする、というもの。私は「文芸up to date」だけ入っているが、それは持ち歩きできる端末も持ってないのにこれ以上入会しても絶対フルに利用できそうにないから。普段は、お昼休みに普通の本を読むのと同じような形でダウンロードして読んでいる。一冊の本になったものを読んだのは片手で済む程度なのだけれど、タイトルが増えればたとえば「あの中身を確認したい」といった使い道は(無駄遣いだけど)できるかも、と思っていた。検索ができるのもメリットにはなる。

 でも、結局当初の予測よりもユーザが増えなかったからペイできなくなった、ということだろうな。それほどの量ではないとはいえそれぞれのClubごとに毎月更新するコンテンツがある。それだけでも結構なコストがかかるだろう。

 2月で新規会員の募集中止、3月いっぱいでClub運営は終了、となるそうだ。後は、どうやら連載小説の最新作をジャンルを問わず「最新作のみ」ダウンロードできることがメリットとなるようだ。通常の作品は1冊ごとにカウント。今までは所属するClub内で連載している作品であれば過去のものもダウンロードできたけど、今後はそれができなくなるってことか……。せめて前回、前々回くらいは無料ダウンロードできるようにして手欲しいもんだけどねえ。

 今後、どんなサービスを代わりに出していくのかに注目しておきたい。

 私としては、魅力あるコンテンツと共に、リーダーソフトおよびハードウエアの仕切直しの開発をお願いしたいけどね。今のソフトウエアは全画面でしか表示できなくて(書き写し防止だろう)非常に使い勝手が悪い。老人じゃないんだからあんなにでかい字で見なくたって……。ハードウエアの方も、売れないからバリエーションも増やせないんだろうけれど、魅力がないから売れないんだよ。高すぎるしなあ。

 そういえば、電子書籍を販売(レンタルも含む)してるサイトって結構増えてるみたいなのだけれど、以下のサイトでは横断検索できるらしいね。

eBookSpot.jpϡ2005ǯ12äơhon.jp DayWatchץʡ˰ưޤ

 と、よく見てみると

現在、急ピッチで各社の電子書籍タイトルを登録作業中です!

って、手動なんですか???

_ [TimeBookTown][雑誌掲載小説]松浦理英子「犬身」第23回

 という訳で読みましたよ。何やら今日は朝から課金システムのトラブルとかでログインできなくて、やっと先ほどダウンロードできた。だいぶこのブックリーダソフトにも慣れてきたので、早く読めるようになってきたよ。

 前回の最後に、梓の父親が失踪したらしいことが発覚した。今回はその騒動の話に終始したのだけれど、この梓の家ってジェンダーに関する問題の、イヤーなところがぎっしり詰まっている家庭でしてね。特に母親は最悪。「おまえが嫌だから出て行ったんだろーが」と言いたくもなるだろう。まあ、片方だけが悪い訳ではなく、いろんな人が少しずつ悪いところも持っているはずなのだけれど。そういう、ジェンダー社会(?)の歪みみたいなものを著者は描きたいのかなあ?? 今後、どういう風に進んでいくのか、本当に分からなくなってきたぞ。

_ [買った本]買った本

 ブックファースト渋谷店にて。

 『不正アクセス対策 入門の入門』は、高木浩光さんのお薦め。プログラマ向きだけれど、それを納品される方としても一応有効なはずなので。

 高木さんと言えば、先日bogusnews : ܡ˥塼を見てたら、思いがけないところで高木氏の名前に遭遇してびっくり。

֥ꥵ륫ȥåץΥž : bogusnews

リサイクルカートリッジ市場は「メーカー結界を破っての再利用は当然の権利」との暗黙の了解で成り立ってきた。今回の判決結果で業界各社には動揺が広がっている。また、セキュリティと法の観点からも疑問の声があがりはじめている。セキュリティにうるさい専門家の高木浩光氏

破られてしまうような弱い結界を、そもそも不正アクセス禁止法で保護する対象にしてよいのか。専門家のあいだでは弘法大師2級以上の認定法力による結界でないと実用に耐えないとの見方が大勢だ。企業担当者は今回の判決で気を緩めることなく、日々早九字を切り真言を唱えるなど鍛錬につとめるべきだろう

って(笑)。その前に「うるさいとは何事ですか」となりそうだけれど。


2006年02月03日 (金) [長年日記]

_ [webネタ]一條裕子の「ぬかるみの女」がウェブで読める!

 先日、書店で「フリースタイル Vol.3」を立ち読みしていた。特集買いなので今回の一條裕子の「新・ぬかるみの女」を読むためなのだけれど、これ、買ったと思いこんでたけどそうでなかったことに今頃気付いた。後で買って帰ろう。

 で、一條裕子の漫画を読んでいたら、最後に彼女のサイトにこの前身の「ぬかるみの女」の掲載をしていると知り、早速見に行ってみたのだが……まだ、1話目のみだったよ(笑)。夏には何とか、と書いてあるから、気長に待つことにしよう。この主人公は電化製品にとことん縁がないのに大好きという人で、「新・〜」の方ではなんと、パソコンを買ってネットサーフィンしてますよ。「ブログ」なんていうのもちゃんと知っていて、でも「自分のネタをばらしてどうする(漫画家なのです)」と、そっちに行こうともしない……のだが……、という話。

 彼女はよく、架空の変な人(おじさんが多い気がする)をでっち上げてそれの妄想をさせるのだが、今回はこんな感じ。

  • 山田源一
    • 47歳高校国語教師
    • 最近strict HTMLに目覚めたにわかW3C信者
    • 高校生の娘が作成する「ほむぺ」と戦う父

……なんですか(笑)、この硬派なディテイルは。で、ちょっと気になって一條氏のサイトをHTML-lintしてみたところ、なんと92点、「よくできました」という素晴らしいできでございましたよ。ツールを使って作成しているのか、他に担当している人がいるのかどうかは分からないけど、ちゃんと知っていなければこういう構成にはできないでしょう、おそらく。一條裕子、侮り難し(いや、侮ったことなど一度もないですが、もちろん)。

_ [mobile]その後のPocket Bloglines

bloglines my feed登録のオプションページ  ぼちぼち使ってます。あんまり移動中にPDAを悠長に見ている時間がないのでフル活用、とはいかないのですが。

 それよりも、どうしてPCのBloglinesに出てきてPDAの方には出てこないものがあるのか、ずーっと不思議だったのです。最初は「未読のものだけ出てきてるのかなあ」と思ったんだけど、既読のものも場合によっては表示されているのでそれは無さそう。で、しばらく考えて分からないので放っておいたら、先日疑問が氷解したのです。

 新しいフィードを追加しようとしたとき。オプションページで"Displayed in Mobile"というチェックボックスがあるのに気付いたのです。以前に私は、このオプションではチェックボックスを外すことをマイルール化してたので気付かなかったみたいだけれど、この項目がおそらく後から追加されたんですね。おお、これは便利、と早速全部その設定にしようとしたけど、やり方が分からない。で、またしばらく放置してたらひょんなことで今日、まとめてチェックする方法が分かったのでした。

 たまたま、試しにJava Scriptを切っていたのだけれど、そしたら右側の登録エントリ一覧に何も出てこなくなっちゃって、一番下にある「その他」のメニューのみ鎮座在している。何度もリロードしたり別のブラウザで表示されるのを確認してようやっとJava Scriptの件に気付いたのでした。まあ、あちこち弄ったおかげでいわば怪我の功名で「編集」というのをクリックすると複数エントリを一括変更できる機能があることを知ったのです。おおー、これでばっちり。まあ、こんなに読めるのか、という疑問はあるにしても。

 でも、「更新通知機能による更新チェック」のチェックを外そうとプルダウンメニューを見てみたら、その項目が無いよ(泣)。どうせだからそっちも付けてくれたらいいのに。

_ [webサービス]ついでに、MM/memoのRSS情報が化けてる件

MM/memo RSSの画面キャプチャ  ishinaoさんプロダクツ繋がり(?)でMM/memoのRSS。bloglinesで取得すると、ここ最近添付の画像のように少しずつ化けるようになってきた。新しいエントリだけではなく、古いのも順次この通り。うーん、何なんだろ。

 ここ数日、PukiWikiで買った本の登録をしているときにamazonから引っ張ってきたタイトル文字データが化けるので、一旦キャッシュを削除してから再度引っ張ってくると直ってる、みたいな現象があるのだけれど、これと関連はあるのかな? まあ、別に実害は無いのだけれど、エントリに更新もないのに上がってくるから、どうしたんだろう、と見てしまうのですよ。

 もしかしたら私が変なのかな?

追記

 吐き出されてるRSS情報を見ても、変なところは見当たらないんだけどな。

_ [本の話]藤野千夜『ルート225』映画化

 そういえば、先日書店でポスターを見て知ったのだけれど、藤野千夜『ルート225』が映画化するそうな。この小説、ジュヴナイル向けではあるのだけれど、大人が読んでもなかなかどうして。今いる世界とほんのちょっとだけ違う(高橋由伸がちょっと太ってる、とか)異次元に迷い込んでしまい、両親と離ればなれになってしまうお姉ちゃんと弟の話。なんとも切ないです。

 読んでいたときから「これって映像化してもおかしくない話だなあ」と思っていたのだけれど、やっぱり来たか。

 ե

 お姉ちゃんはともかくとして、弟、もうちょっとかわいい子を想像してたんだけどなあ……。

 監督は中村義洋。ああ、「刑務所の中」の人か(いや、こっちも見てないんだけど)。

_ []蟹づくしパーティ

 50名程の男女が集まり、蟹づくしパーティ。いやぁ、豪華絢爛でございました。たらば蟹をゆでたヤツ(身がぷりぷりしてておいしい!)や、ズワイガニのお刺身(とろっとろ!)など素材の味をそのまんま、というのもいいのだけれど、カレー風味の蟹ピザがいけたのは、意外な出会いでとても嬉しいものでした。

 当日のメニューはこちらに画像付きで紹介してくださっている方が!

դβȡʤ

 最後の方はおなかいっぱいで食べきれないのが残念でしたが、頑張ってチャーハンもほおばったよ。ご飯がパラパラしてて、そこにトッピングされた蟹はしっとりとしててしあわせなひとときを過ごせました。

 圧巻だったのは、出席者名簿。幹事の方とどういう繋がりか、などもカテゴライズされてて分かるので、全然知らない人とでもお話ができる! この方の幹事力については聞き及んではいたのだけれど、まさかこれほどとは……。素晴らしかったです。いろんなプロフィールのひとがいて、それぞれ自己紹介でテーブルを回られている方も多数。個展があるというので日付を見てみたら半年後だったりしてびっくりだけれど、見に行きたいと思いましたよ。

 いやはや、楽しいひとときをありがとうございました。この日はお取り寄せをして貰ったようでいつものメニューとは違ったらしいのだけれど、別の日にまた食べに行ってみたいと思いました。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

_ ishinao [一昨日あたりにAmazon Webサービス経由で取得したデータに、文字化けしているものが混ざっていたみたいです。化け..]

_ にじむ [なるほど、やっぱりおかしかったんですね。さっきPukiWikiで登録した分はちゃんと出てました。お騒がせしました。]


2006年02月04日 (土) [長年日記]

_ [イベント]『 日本文学ふいんき語り(麻野 一哉/飯田 和敏/米光 一成)』トークライブ@オリオン書房ノルテ店ラウンジ

 「ゲームはあんまり好きじゃないしなあ」と躊躇してたのだけれど、やっぱり行って良かったー。とても面白い会でした。立ち見も出た程だったのだけれど、笑い声につられて普通のお客さんで見に来た人もいたらしい。盛況でした。大森望さんは、斜め後ろでPCをぱちぱちやってるなー、とは思ったのだけれど、やっぱりリアルタイムレポをやってたらしい(笑)。

 段取りがされているのかいないのか分からないぐだぐだっぽいスタートだったはずが、ちゃんと時間内に終わっているのがすごい(後で飯田さんが「実はすべてが打ち合わせ済みで台本通りの仕込みだったのですよ」と言ってたけど、絶対嘘(笑)!)。トークショー慣れしてないんだろうなあ、と感じたのだけれど、スケッチブックを座って持ってて「立たないと見えないよ!」(by トヨザキ社長)とツッコミがあったり、マイクを持つのを忘れて喋ってたり。一発目で飯田さんが「教えている生徒さんにアンケートとったら"声が気持ち悪い"って書かれてたんですよ……」とヒロシ張りのネタを唐突に披露するし、麻野さん作「走れメロス」の紙芝居は手描きモナーだったりして、奇妙な味でございました。会話録はあとで公開するかも知れません。

 稀代のゲーム作家たちが「名作」と呼ばれる日本近代文学を読んでゲーム化企画を考える、というもので、『ベストセラーゲーム化会議』第二弾なのでございます。最初の紹介の時に言ってたけど、『ベストセラー〜』は、たった5年前のものなのに「ああ、そういえばそんなものもあったっけねえ」と遠い目で見てしまいそうなラインナップ。時の流れって残酷ですね。

 私的にヒットだったのは、「研究者の人に読んでもらって、公開の場で怒られたい」です。米光さんはこの企画で夏目漱石の『こころ』を読んではまってしまい、今は夏目漱石を読む講座に出ているのだそうな。平日昼間なので、周りはおじいちゃんおばあちゃんがいっぱいだそうです。講師は、夏目漱石研究をやられて少し前に『『こころ』大人になれなかった先生』を出された石原千秋先生。先生にも本を恵贈したそうで礼状が来たそうだが、その文面は当たり障りの無いもので、ちょっと物足りなかったとか(笑)。

 基本的に飯田さんがボケ役ですね。そこに麻野さん、米光さんが突っ込むの図。米光さんは調査担当でもあるようで、この日も『走れメロス』のために図書館で調べものをし、この元ネタとしてシルレルの詩*1と「古伝説」とは何か、という話が解説に書かれていたらしい。元ネタが何かを知ると、「走れメロス」で最後に王様が「私も仲間に入れてくれ」と言うがその後メロスらは何も返答していない事実がにわかにくっきりとしてくる、というのを調べた結果引き出したのは素晴らしいと思った。「走れメロス」は文章も内容も簡単に見えるだけに、小学生の時に読んでしまっていたのでその後読み返してないんだよなあ。本の中でも皆さん言っているけど、太宰治の文章はリズムがあって本当に読みやすい。この小説の中ではメロスが走っているところが何故か講談調になってくるとの言及もあったが、そういう指摘も大切だと思った。確かにこれは口述筆記だったのかも知れないね。

 リリー・フランキーの『東京タワー』では、飯田さんの屈折した感情の吐露がとても良かった。私はあれにはすっかりやられた人間なのでなんだかいい人っぽくってすごく悔しいけど、感想読み返してもやっぱりそうなってるんだよなー。これは今更否定しようがない。時々挟まれるリリーの価値観披露っぽいのは余計だと思ったのだが(特に箸の使い方の話は何とかならなかったのか。あれは小説の作法では無いと思う)、やっぱりあれは万人にはお勧めしないけどいい小説なのですよ。で、飯田さん作のぷよぷよタワーは非常に良かった。ぷよぷよなんだけれど落ちてくるのがボクとオカンと時々オトン。デフォルトでは4個連鎖で消えるのだけれど、オトンは時々だから2個で消える。そしてオカンは絶対に消えない。よって、最後には枠の中がオカンでいっぱいになって位牌となって終わる、というのが何とも感動的だったのだが、オカンの部分は即興だったそうだ。素晴らしい!

 その後、ノルテ店の店内をうろうろと歩く。ここの棚は素晴らしいと聞いたからなのだが、一番感動したのはやはり海外文学の棚。訳者別に本が並べられているのは、本当にすごいと思った。他に特集棚ではなくてこういうことをやっているところがあるだろうか? この棚の並べ方は読者の脳内にかなり近い。でも、そういうポイントを知っている人じゃ無いとできない技だろう。奥に設えられた全集の棚も圧巻で、フロアがただ広いだけのものでは無いなあ、と感心した。普通に品揃えも良く、また、既に版元品切れの本も揃っているので、ブックファースト渋谷店とジュンク堂池袋本店に無ければ後はリアル書店で探すのは難しい、と言っていた定石を塗り替えるときが来た、と思った。

 トークショーは好評だったようで、シリーズ化したいという話もあったので次に期待したい。

 その後、打ち上げに混ぜていただいたのだが、うわー、生長嶋有がっ! かかか、感動ーーーー、と、つい「あの、(作品の)ファンです!」と声を掛けたら「何で分かったの?」とびっくりされてしまった。いや、分かりますよ……。その後、二次会、三次会(終電行った後)と進んでいろいろお話ができて感激した。しかも、オタクっぽくPHSの話で盛り上がってしまう。手にした京ぽん2を見て「おおっ、ウィルコムですか」と目敏く見つけ、「実は……」と取り出したるは"TT"! それだけでも驚くのに、なんと色違いでもうひとつ持ってるらしいですよ。筋金入りだ(感動して呆れた)。返す刀でW-ZERO3を見せつけ、周囲の人にも羨ましがられる。うへへ。二次会は主に飯田さんいじりだったのだけれど、今年はバンド結成したらしいですよ。ライヴをやるというので「会場は?」とか「練習は?」とか「曲は?」とか聞いたのだけれど、ぜーんぶ「これから」(え?)。メンバーは2人でサポートメンバーが3人(ええ?)、ノイズ系っぽいことをやりたいらしいが自分はエアギターとな(えええ?)。どんなんだ。是非ライヴには行ってみたい。

 と、こうやって著者のお三方の生姿(?)を見ると、読んでいる本にもふくらみが出てきます。ついつい面白くて、引き続き読んでいる最中。声に出して笑ってしまったところが2カ所! これは面白いので、是非書店で見かけたら手に取ってみてくださいませ。『こころ』を読んだらそのままレジに持っていきたくなることでしょう。会話はいい年をした大人には見えないのだが、やってることは結構まとも。流して読んでいたところに的確なツッコミもあって、目を開かされたところも。文学的に素人、とは称してるけど、麻野さんは結構読んでらっしゃって素地ができているし、飯田さんも大学生の時に奥野健男の文学講座を受けていたそうで、そりゃあうらやましい! と思いましたことよ。

 陰のフィクサーであるところのアライユキコさんも仕切が素晴らしかった。あんなにしとやかなニコニコ顔なのに……。

 朝までずーっと宴は続きました(続きすぎ)。皆様、どうもありがとうございました。私は二次会でずーっと妃殿下さん萌えで、ついご本人の前で口に出して「美しい」と言ってしまいました。引かれたかも(汗)。

※一部、わかりにくかった表現を書き換えました。

*1 http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/memb/hayashi/meros.html参照


2006年02月06日 (月) [長年日記]

_ [雑誌]今週のAERA

 今回は読みどころが多かった。特に以下の3記事。

メールで見せた堀江貴文もうひとつの顔

 ジャーナリスト江川紹子氏の署名記事(AERAは基本的に署名記事だが)。時々堀江氏とメイルのやりとりをしていたそうで、そこには堀江氏や経営に関する批判なども含まれていたそうだ。そして、そういったことに真摯に対応していた堀江氏の姿を紹介している。「人間・堀江貴文」をこの時期にこのように書いてくれるのはとても大切なことだと思った。オウムとライブドアとを一緒に考えるな、と江川氏は説くが、そんな話があったのか。明らかに犯罪であることをそうと認識して行っていた組織と、社会の一翼を担う企業として、スレスレのところではあれ法を守ってきていた筈(本当にスレスレだったのだろう)のライブドアとは同じようには見ることはできないし、してはいけないだろう。それと、光倶楽部の山崎晃嗣の事件に似ている、という話も聞く(ブックファースト渋谷店にもそういうポップが出ていた)。私もこれは思いついたが、やはり顧客を積極的に騙すことが儲けの方法だったあの手口とも、違っていると思う。

有機燐と鬱と自殺の気になる関係 自殺率日本一秋田とは何か

 秋田が人口10万人当たりの自殺率が全国1位になったそうだが、過去10年連続してだそうだ。これは確かに尋常ではない。そして、その原因ではないかと考えられるものとして、農地へ散布される有機燐系農薬類に焦点を当てる。南アフリカ共和国ケープタウン大学のL・ロンドン教授ら4カ国の研究者5人が自殺と有機燐系殺虫剤の関係についての論文を雑誌「アメリカン・ジャーナル・オブ・インダストリアル・メディシン」(アメリカ工業医学誌)に発表してるらしい。鬱病は、身体から来るものと、このように外部からの化学的な作用が原因となるものとがあると聞いていたが、確かにこれは注目に値する。他の農業県でも自殺率が高い傾向であるところが多く見られるそうだ。長谷川煕の記事。この人、硬派な記事をよく書くので名前を覚えてしまったけど、どういう人なんだろう? そういえば、前に検索したことあったな。

パチンコ業界人が語る店の裏側 偽一万円札出回り事情

「教えてあげましょうか。偽札なんて、多くのパチンコホールではあなたが予想する以上に数多く見つかっているんですよ。でも、事前に見つけだそうだなんて、誰も本気になって考えてやしません。第一、そんなの、何の得にもならないじゃないですか」

 えええっ、とこの冒頭の文章で心臓鷲掴み。パチスロ機製造の大手メーカー幹部の話だそうだ。そんな精緻な識別ができる玉貸し機は高価になりペイしない。気付いたならば外せばいいし(その後は警察に届けたりすることも)、気付かなかったことにしてそのまま市場に流しちゃえばいい訳だ。そこまでは書いてないけど、多分、そういうことなんだろう。ホントの話はその後で、金融の場での北朝鮮包囲網がメインのテーマなのだが。北朝鮮取材班の記事。

 AERAは取材して分かった事実を並べただけ、という評もあるが、やっぱりこういう「みんなが知らないこと」を気付かせてくれる記事は貴重でありがたいものだ。

_ [季節]それにしても寒い、寒すぎる

 週末からずっと寒い日が続き、今日のお昼はとうとうコートを着て数メートル先のコンビニに行ったですよ。昨晩もとてもそのままは眠れず、お風呂に入ってあたたまってしまったし。寒いのは得意な方だけれど、尋常じゃないなあ。これがスキー場だったら全然頑張れる範囲なんだけど。家の床暖房が恋しい今日この頃。

_ [買った本]買った本

 ブックファースト渋谷店にて。

 ちくまプリマー新書の『環境問題のウソ』は、山形さんが訳した『 環境危機をあおってはいけない 地球環境のホントの実態(ビョルン・ロンボルグ/山形 浩生)』の子供版かな? ロンボルグの名前も本文に出てきてるし。

 『日本文学ふいんき語り』で米光さんが大推薦していた『 近代 日本語の思想―翻訳文体成立事情(柳父 章)』を買おうと日本語本コーナーに行ったら、在庫がないのでお取り寄せと言われてしまったorz。一応文体論で卒論を書いた(かなりひどいできでしたが)私としては、抑えておきたい一冊。


2006年02月07日 (火) [長年日記]

_ [Life]早寝遅起き

 昨晩はもう我慢できなくて、日付が変わらない内に寝支度。結局、あれこれやってたら1時近くになってしまったけれど、本も殆ど読めない内に寝入ってしまった。今朝は7時ちょっと前起床。……いつもと変わんなくない?

 昨晩から寒いなー、とは思ってけど、雪が降ったのね。今日は暖かいかっこうで行かなきゃなあ、とテレビを見てたら「午後から4月中旬の陽気となります」って、おい、もうちょっと加減ってものを考えろよ、天気!

_ [misc]文字起こししてみた

 という訳で先日の『日本文学ふいんき語り』イベントの文字起こしをしてみたのだけれど、しんどい。まだ、最初の飯田さんの挨拶(まあ、これが長い訳だが)が終わってない。メッタ斬りトークをいっつも文字起こししているアライさん、すごいなー、と思いますよ、ええ。

 そんな感じなので、いつになるか分からないけど、頑張ってみます。その前にどこかで出るかも知れないけど。興が乗ったら年末の柴田元幸と古川日出男の不思議トークショーも手を付けてみようかな(口に出して墓穴を掘っている)。

 イベントのトークを文字起こしすることの是非について去年やりとりがあるのは少し見ていたので躊躇するところではあるのだけれど、あくまでも自分のためなんだよな、これは。だったらローカルでいいじゃん、という話もあるけど、自分が常にローカルだとは限らないし。公開して多少は役に立ってもいるみたいだし。まあ、そのうちイベントがあるとネットへの公開の是非とかも出てきそうだよな。


2006年02月08日 (水) [長年日記]

_ [仕事]恐怖商法

 恐怖ってほどではないけど、昨今はとにかく「こうなったときのために」の案件が多すぎる。もちろんそういう商機を見いだして営業攻勢が来たのはずっと以前なのだけれど、実際の需要ができてくる今頃にはある程度技術も金額もこなれていてなかなかいい感じになってたりする。

 今は、やっぱり持ち出しデータに関する保護と、保管しているデータの保護、がポイントかなあ。その辺でいろいろ練っているのだけれど、もう、後者の方はデータが多すぎて今までのハードウエア構成や運用では無理がある。でもって、そこで違うアイディアが出てきたりするんだけど。

 いや、もう、こういうのって天井知らずだよね。だから財布と見合うところで妥協したりするんだけど、ちょっとした要素で全然その上限は変わってきてしまう。「じゃあ、こういうケースにはどう対応する?」「ランクを落とすと復旧時間はどのくらいに?」と、どんどん「想定されるリスク」や負荷は沸いてきて、値段も規模もつり上がってくるんだけれど。

 まあ、そういうのを考えるのも楽しいのだけれど、何となく、むなしい気分がしてくるときもある。

 web関連のセキュリティ話なんかも同じなんだろうけれど、データ関連の方はとにかく金を掛ければ何とかなる、というところは救いなのか、ネックなのか。

 という訳で、『 これならわかる不正アクセス対策 入門の入門(山田 祥寛/萩原 佳明)』をぼちぼち読み始めています。啓蒙書にいいよね、このくらいの易しさの方が(導入部だけかも知れないけど)。

_ [PHS]京ぽん2をなくしました……

 この週末に京ぽん2を無くしてしまったようです。たまに手に持ったまま帰ってきたときはどこかその辺に置いてしまったりするので電話で呼び出してみたのですが、どこもぴくりともしません。普通だったらどこかから「拾いましたよ」と善意の連絡が入ることを願って暫く待つところですが、今回は事情があり、大切な連絡先のひとつとして登録してあるので、あまり悠長に構えてられません。

 そういう訳で、泣く泣く昨晩ウィルコム窓口に行ってきました。

 「こっち側だろう」と歩いていったら逆側だった、というのはよくある話(私だけ?)で、気付いてから慌てて逆走。何とかぎりぎりに間に合い、手持ちの京ぽんに機種変更して貰いました。

 受け付けてくれた女性が、「無くした機種は覚えてないですよね?」と言うので「いえ、WX310Kです」と答えてしまった。相手は目を丸くして「新機種ですよね」と残念そう。その後、機種変更する電話番号を聞かれたのでW-ZERO3を取り出しテストしたライトメール履歴を見ると、それを見逃さずに「W-ZERO3ももたれてるんですか。女性では珍しいですよね」と、墓穴を掘るようなことをやってしもうた。そうですよね、ただのオタクにしか見えないですね、これでは。自分が変であることを自覚してしまった夜でした。この対応してくれた女性はとても感じが良くて、ウィルコム最高!と思いましたよ。いえ、実際には外部の派遣か委託のようで、担当者名にはそれも書かれてましたが。

 久しぶりに京ぽんを持つと、ち、小さい! 手にしっくり来る。いかに京ぽん2が大きかったかがよく分かります。多少ブラウジングが遅くても、やっぱり私はこのくらいがいいのかも知れない。そういう訳で、京ぽん2を失ってしまったことが、それほど悔しくないワタクシでございました。

 ただ、もしも拾われていて中のアドレス帳の電話番号とか漏れていた、とかだと嫌だなあ、と思います。いっそのこと、雨に濡れて(雨は降ってないので雪でも可)ダメになるとか、車に轢かれてぺっしゃんことか、そうなればいいのに、と。

 そういう訳で、まあ無いと思いますが、この週末にライトメールや留守電に録音してくださった方には不義理をしてしまうことになってしまいました。万が一、そんなことがありましたら無視したのではなく、見られないだけですので。

_ []本むら庵六本木店で生牡蠣蕎麦

大根の田舎煮生牡蠣蕎麦  夕飯は、映画の前に本むら庵に。目の前がスポーツバーになってから(って、ずっと前の話)、この路地も人通りが増えたよなあ。

 何を頼もうか随分悩んだのだけれど、どうしても気になってつい生牡蠣蕎麦を頼んでしまった。蕎麦屋では折角だから冷たいのを頼みたいところなのだけれど、どうにもおいしそうで。それと、大根の田舎煮。どんな感じか分からなかったのだが、正体は大根を出汁醤油で煮たのに豚バラ肉を細切れにしたのと油揚げを細く短冊切りにしたのをトッピングしたもの。油揚げの甘いのがじわっとしみて、うまいんだよねー、これが。できればここで升酒の一杯でも注文したいところなのだけれど、映画で気持ちよく寝てしまいそうなので泣く泣く断念。

 生牡蠣蕎麦は、トッピング無しバージョンから少しずつトッピングものを入れていって、最後にかぼすを絞って食べた。ちょっと甘めに仕上げてあるそばつゆが舌に心地よい。ここの蕎麦はそば粉が多いのにしっかりしてるので、温かい蕎麦でも十分イケる。生牡蠣もちゅるん、という感じで口の中に入ってきて、なんだか楽しい。冬ならではだなあ、と感じた。

 テーブル席はほぼ満杯で、みんなお酒を飲んでいい感じに酔っていた。あー、お仲間に入りたかったなあ。また今度来よう。

_ [映画]THE有頂天ホテル

 「笑の大学」を先日DVDで観て、とても良かったし、映画館で観た予告も良くできていて期待できたので観に行こうと決めていたんだ。でも、先に観た人たちの話を聞くと、さほどいい評判ではない。うーん、どうしようかなあ、と悩んだけど、折角だからなあ。

 ヴァージンTOHOシネマズ六本木6スクリーンにて。

 オープニングから舞台の幕を意識したつくりで、これは舞台っぽい演出ですよ、という予告になっている。本編に入った後でその舞台枠を片づけているホテルマンらがいるところなど、細かいところに妙に拘っている印象がある。前景だけではなく、奥のピントの合わない方まで注目してないと見落としてることがたくさんありそう。

 いかにも有能なホテルマン、といった印象を与える役所広司が、以前は売れない芝居をずーっとやっていた(しかもそれが離婚の原因)というエピソードとそこから派生する無理矢理なネタの数々は、うまく効果が出ていたようには思う。オダギリジョーを几帳面な筆耕係に仕立てたところとか(ホントにホテルにあんな部署があるのか(笑)?)、うさんくさい興行師に薄ハゲの鬘をつけた唐沢寿明(彼があんなイヤラシイおっさんの役をやるだなんて!)などのミスマッチぶりはさすがの配役と演技。白塗りの殿様顔でさまよい歩く支配人役の伊東四朗や、芸以外は幼稚な大物演歌歌手役の西田敏行、コールガール役の篠原涼子などなどなどなど、とにかく、配役はすごい。けど、なんだか、満足したのは配役だけの気がしてきたのだ。

 「笑の大学」では、笑いが検閲されるという悲しみの中で笑いが炸裂していたのに、この作品にはその緊張感とそこから派生する爆発(笑い)が無いということかな。ひとつひとつのエピソードも悪くないのだけれど、詰め込んだせいか、それがうまく盛り上がらなかった。場内でも小さく笑う声はあるのだけれど、爆笑というほどのものは聞こえない。小ネタが沢山ありすぎて、小さな笑いは起きてもそれが大きなうねりに結びつきにくい、というのかな。だから、ラストに至っても大したカタルシスが無く、「ふーん、なるほど、こう来ましたか」といった冷静な反応をしてしまった。……もしかしたら、一本の軸であったはずの悪徳政治家(佐藤浩市)のエピソードが、うまくそこに集約されなかったのがネックだったのかな、私としては。

 ただ、ラストのYOUの歌は良かった。身体は貧相なのに腕は筋肉がばっちり付いていたところはミスマッチで腕と胸ばかりに目がいってしまったのでどうにかして欲しかったが、彼女の歌声を聴いてると、なんだか幸せになるのですよ。ずーっと不幸そうだった彼女があんなに明るく弾けられるのにはちょっと「?」だったけれど、それだけ抑圧がひどかったってことか。

 次々と提示された伏線は見事に拾ってあって、これは気にしてたのだろうなあ、と感じた。観ていて、年末の忙しさや気分の高揚なんかの空気は感じられるので、年末恒例で観るといいのかも。クリスマスの時期の「シザー・ハンズ」や「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」(そういえば、どっちもティム・バートンか)のように。

_ [Bar]断定バーへ行ってみた

探偵バーってのもあるらしい  その後、オオタカさん言うところの断定バーに行ってみた。ホントにストライプギャラリーの目の前なんだな。でも、看板が出てないので本当にここでいいのかどうか、周囲をうろうろしてしまった。でも、絶対中から見えてるんだよなあ、この様子、と思っていたのだが、後で中に入ってそれを確認できた。ああ、間抜けだ。

 思っていたよりは狭い店内で、ここでライヴをやるときってどのくらい客が集まるのだろう、と不思議に思った。手前に4人席、道路に面したところにカウンター席(2席くらい?)、店の真ん中にカウンターがあって、ここに多分6席くらい。奥に2人用テーブル席があった。壁のオブジェ(?)や大小のガラスの玉でできた鹿の首の飾り物や、赤い色が効いているシャンデリアなどなど、さすがのセンス。並んでいるお酒の瓶はさほど多くはないが、ちゃんとシェイカーも揃っていて、本格的にカクテルを作るようだ。

 最初はとりあえずラムを頼んで様子を見て、次にお勧めのカクテルを、と頼んだ。好みを聞かれたので「あんまり甘くない方が」と言ったら「じゃあ、ショート(カクテル)ですね」と。ベースは何がいいか、と聞かれるといつも困るのだが、バーボン、と答えようとして口をついて出たのはウォッカだった。ライムを絞り、コアントローなどを入れてシェイク。できあがったのは、バラライカでした。考えてみたら、同じ風に頼むとこうなるパターンは多いかも。ベースがジンでギムレット、とか。

 このお値段でこのロケーションと雰囲気と本格的なお酒の味を楽しめるというのは、なかなかお得では無いかと思ったですよ。また行ってみます。

 4人席に座っていた3人組が明治大学の拷問器具などを展示している博物館の話から、色々発展していて面白そうだった。

 ところで、近くに「探偵バー」というのもあって、断定バーという相性はここをもじったのではないかと邪推したのだが、そういう訳でもなかった模様(笑)。穿ち過ぎか。

_ [読書][読了]四方田犬彦『 「かわいい」論 (ちくま新書)(四方田 犬彦)

 一番「やられた」と思ったのが、太宰治の「女生徒」の作中に出てくる「かわいい」の多様な用法の例示。太宰治はとても読み易い文章なのでついつい子供の頃に読んでそれっきりになり勝ちなのだが、大人になって読み返すと文章自体の味わい方にも気付いて、二度三度とおいしくなるのだ。しかし、こんな言語的実験(おそらく、意識して用いたものだと思う)までやっていたとは。

さすがに太宰だなと唸ってしまうのは、彼が表向きには「美しさ」について、無理が感じられるとか、道徳や内容を超えたものだという警句を発しながら、その実、「私」を回転軸として「かわいい」のさまざまな変奏を披露しているところである。どの「かわいい」も微妙に異なった陰影のもとにあり、それが語り手である「私」の、そのたびごとに別の人間になってしまうような未決定感に対応している。かくして身近にある「かわいい」が遠くにある「美しい」とみごとに対位法を演じることによって、作品全体は幕を閉じる。(p.26)

 この中でも散々論じられているのは、「かわいい」と「美しい」の対立だ。「美しい」ことは正統で王道、「かわいい」は個人的なものでちょっと道から外れている。「かわいい」にはいびつなもの(「美しい」が疵の無いものを指すのであればそういうことになるだろう)で、グロテスクさも含む*1というのは、学生らからアンケートをとった結果にも現れている。また、アンケートでは「かわいい」に対する(ジェンダーとしての)男性と女性の立ち位置の違いが面白かった。男性はあくまでも「かわいい」は他者的なもので、自分に向けられたときには戸惑いを感じる。だからこそ、具体的に自分がそう表現された時を覚えているのではないか、といった考察は非常に興味深い。また、(ジェンダーとしての)女性が発する「かわいい」は、「「かわいい」と言っている自分は「かわいい」」といったパラドックスを抱え込んでいる、という指摘は確かに、と頷けるものがあった。これは若い頃大抵の女性が経験することだろうと思うが、赤ちゃんや犬や猫を見たときに発する「かわいい」は、多少そう言っている自分を見ている他人への媚びのようなものが含まれてはいないだろうか。その辺りに一時期我ながらいやらしさを感じたものだが、それが的確に言語化されていると思った。そして、その態度は年齢が上になってくると顕著になる、といった考察は意外だったが例示されるとなるほど、と感心させられる。

 ただ、私の消化不足なのか何なのか、いまいち納得できないところもあって、それの多くは哲学的な様相を帯びてきた辺りだった。たとえばスーヴニール的なものの話の時に

観光地ではしばしばスーヴニールが優勢のあまりに、かつてそのモデルとされた実用品が逆に駆逐されてしまうという倒錯的な事態が生じることがある。(p.117)

と、シタールや鞴(ふいご)について書いているが、私にはこの因果関係は無いのではないかと思えてならない。スーヴニールとしてのミニチュアのそれらが注目された結果、本物の伝統的実用品が駆逐されてしまう? 本当にそうなの?

 また、孤独の内に亡くなった異端の画家、ヘンリー・ダーガーについての解釈も疑問だ。この作家(作品は知っていたが、それは一枚一枚の絵であって、ひとつの物語として存在する、ということはまったく知らなかった)を「かわいい」と関連づけて紹介しているのだが、誰にも理解されず孤独のうちに亡くなったことは、彼の生まれ育った国アメリカでは「かわいい」が理解されなかったから、とするのはちょっと乱暴ではないだろうか。

最後に考えなければいけないのは、こうした物語がアメリカにおいては、誰にも知られることなく秘密裡に執筆され、その公開が文化的なスキャンダルを呼ぶ反面、日本にあってはお茶の間で子供たちが、心ときめかしつつ毎週の放映を待ち望むアニメとして、高い視聴率を続けていたという事実の違いである。ここにも未成熟であることを肯定的に受容することが変質者の病的行為であると見なす文化と、永遠に子供であり続けることに公的な物語的価値を認める文化との、決定的な差異が横たわっているように思われる。(p.131)

 ん〜〜、そうなのかなあ。ヘンリー・ダーガーをろくに知らない私が知っている四方田氏の書くことに疑問を呈するのは間違っているのかも知れないけれど、客観的に見れば、ダーガーが理解されなかったのは、精神異常者として社会から弾かれ、ろくに社会的交流も持たず一生を終えたから、ではないのかなあ。いくら表象的な面が似通っているからと言って、商業的に受け入れられるよう最初から作られている「セーラームーン」とこういった面での比較することは、危険ではないのだろうか。

 ただ、後書きを読むとこの本が書かれたきっかけは、ダーガーに関する講演(おそらく、2002年末からワタリウム美術館で開かれたヘンリー・ダーガー展での講演を指すのだと思う)を聴いた平凡社の編集者からの呼びかけだったという。その辺から論を展開しちゃうと、こういうことになるのかなあ?

 まとめになる章の、「かわいい」は日本でしか理解できない特殊な文化なのか、それとも日本がたまたま見いだしただけで実は世界的に共通の美意識なのか、を「陰影礼賛」に重ね合わせ提示しているところは、分かり易いと思った。そして、著者自身が「かわいい」の裏に存在し得るものに気付いたアウシュビッツの収容所でのエピソードも、我々に何かを考えるきっかけを与えてくれる。

 「萌え」現象の論考(の準備段階?)についてが顕著なのだが、ここに提示されている「かわいい」を巡ることごとは多岐にわたり、とてもではないがこのような薄い一冊で納めることはできない内容が示唆されている。掘り下げが甘いのは承知の上で、問題提起をしてくれた本だと思うし、著者自身、本文の中でも何度もこの論考への参加を求めていることでも分かるとおり、いろんな側面から考えることができる「きっかけ」の一冊である。そういう意味では「かわいい論」序説、とでも言えそうなのだが、あえて序説と位置づけなかったのは、他の多様な人びとへリレーのたすきを渡す意図からかも知れない。

*1 しばしば、「きもい」ものも「かわいい」に含まれる。結果できた言葉が「キモかわいい」

_ [買った本]買った本

 青山ブックセンター六本木店にて。

  • チェーホフの戦争』宮沢章夫
  • 「すばる」2006年3月号 記事:古川日出男×柴田元幸トークショー採録

 昨日「文字起こしするかも」と言ったばかりのこのイベントの様子が掲載されていますよ。久しぶりに「すばる」を買ったよ。『チェーホフの戦争』は、ブックファーストでは見当たらなかったもの。『「資本論」を読む』の方は沢山見かけるんだけどね。

 しかし、これなら文字起こしを始めた「ふいんき語り」のトークショーの模様もどこかに出るかどうか見てからの方がいいかもね。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

_ オオタカ [一応店の名誉のためにツッコんでおきますと「本格的カクテルも作るようだ」ではなくてちゃんとしたバーなので必要な酒がその..]

_ にじむ [わ、確かに! 失礼しました。「も」は余計でしたね。調理スペースも見ましたよ。というのは、知っているバーで工事(という..]


2006年02月09日 (木) [長年日記]

_ [読書][読み始め]チャールズ・ディケンズ『 オリバー・ツイスト〈上〉 (新潮文庫)(チャールズ ディケンズ/Charles Dickens/中村 能三)

 来週映画を観るべく、昨晩から読み始めた。本当は『罪と罰』を読もうとしてたんだけど、映画はこれからだからなあ。

 文章が時々講談調になったりする。装丁は新しくなってるけど、文章は昭和30年に出たヤツだよ(苦笑)。まあ、さほど問題では無いけど、原作のタッチが一番出てるのはどこのなんだろうなあ。他に、岩波文庫、ちくま文庫、角川文庫から出ている。

 救貧院で生まれたオリバーは両親とも無く、やっかい払いに棺桶屋に奉公に出されることになる。そこまでの話を、小市民的せこさでピンハネに励むばあさんや小役人の描写、お役所仕事的なお役所、などなどで描かれる。おまけに葬儀屋では、それまでヒエラルキーが一番下だった慈善会育ちの男の子に散々馬鹿にされる。こんな子どもでもちょっと上とかちょっとしたとかを見つつ生きている訳ですよ。オリバーは素直で見てくれもいい(ただしひもじくて痩せこけてはいる)10歳(9歳?)の男の子らしいよ。

_ [買った本]買った本

 ブックファースト渋谷店にて。

 まずは地下の美術書コーナーで、『 ヘンリー・ダーガー 非現実の王国で(ジョン・M. マグレガー/John M. MacGregor/小出 由紀子)』うう、パッキングされていて中が見れない。買いたいけど6000円台は、出費のかさむ今日この頃、ちょっと考えてしまうところ。図書館にあるかなあ。まずは調べてみよう。物語の抄録もあるそうで、なかなか興味深い。

 『【覆面雑談】あのひとと語った素敵な日本語』は、先日行ったオリオン書房ノルテ店のポップで、「あの人」とは○上○樹であることが分かった。ちなみにそのポップには「北上冬樹じゃないよ」という一文が(笑)。素晴らしい。好きどころかある意味嫌いでもあるのだけれど、彼の日本語に関する態度を見ておきたくて。『世界の不思議な家を訪ねて』は、週刊文春で昨年まで連載していた世界各国の変わった家を撮り続けていた人のものだそうだ。とてもいい記事だったので、これは買わないと。今月の「STUDIO VOICE」は、特集が「今最も面白い小説150冊」とあり、沖方丁×大森望×岡野宏文の対談もあるらしい。批評本についても言及しているとあっては、買わなきゃでしょ。

 『靖国問題入門』は、今日見たら大量入荷していた。でも、時々思うのだけれど、この書店、少し思想的な偏りがある(またはそれを是正しようとする動きがある?)のかなあ。この手の本が店頭に並ぶのが、すごく遅い気がするのだけれど。栗原さんたちが執筆したパクリ本も見つからない。ずっとチェックしてるんだけどなあ。まあ、これは私が見逃して、その間に売り切れになった、ということは考えられるのだけれど、あまりにも見つからないので発売はまだかと思ってしまった。


2006年02月10日 (金) [長年日記]

_ [読書][読み中]チャールズ・ディケンズ『 オリバー・ツイスト〈上〉 (新潮文庫)(チャールズ ディケンズ/Charles Dickens/中村 能三)

 あ、これWikiの方(→オリバー・ツイスト)見て気付いたけど、上下巻でロンドンの大通りの場面(映画の一場面らしい)になるんだ。昨日書店でちくま文庫の『オリヴァー・トゥイスト』をパラパラ見て思い出したけど、ちくまだと挿絵(多分、底本の)付きなんだよね。しかも親本は1970年に出版されたものだそうで、こちらの1930年(って、親も生まれてないよ)の40年後!(済みません、正しくは、昭和30年(1955年)でした。親は生まれてますね)多分、日本語も新しいですよ。実は、古い方が表現も過激だろうとそういう野蛮な気持ちから新潮文庫版を買ったのですが、「下等なアイルランド人(p.101)」とか「その(ユダヤ人のフェイギンの様子を指す)いやらしい悪党面(p.103)」とか、すごい人種差別ですよ。って、これは19世紀のイギリスがそういう価値観だったというだけで翻訳はそれほど関係ないけどね。他の本ではどう訳されてるか、見てみようかな。

 オリバーが、ただの気弱な男の子じゃなくて良かったよ! 慈善会育ちのノアがオリバーの死んだお母さんを「あばずれだから死んで当然だ」と言い放つのだけれど、何を言われても動じなかったオリバーが、突然怒り出して大暴れ。ノアは身体がでかいくせに太刀打ちできず、家の中にいた女性陣に助けを求めるってんだから、情けねー。自分より弱いと思ってたから、ずっとねちねち虐めてたんだね。しかし、オリバーはまるで大魔神だよ、これでは(笑)。

 連中の前では気丈に振る舞ってたオリバーが、夜中ひとりになったときに初めて大声で泣くところなど、悲しくてしょうがないね。それにしてもここでの救貧院とそこに収容される人たちは、ひどい扱いを受けてたらしいことが分かる。「痩せさせれば棺桶も小さくて済む」(お墓に埋めるときも、いくつも重ねているから上にかかる土はほんのちょっとだとか)とか、費用をピンハネして救貧院の人びとには生きてるぎりぎりの食料しか与えなかったり。何かあれば鞭打ちだし、やっかい払いをするために、ひどい扱いの外国船に小僧として出すことまで考える。彼らを自分たちと同じ人間だと考えて無くて(救貧院を管理するばあさんだってそれほど程度は変わらないと思うんだけどね)、逆にそういう人たちが悲しみ苦しむ様を見て喜びを覚えるって、なんて人間は残酷なもんだろうね。結局オリバーはもののように僅かな金をで売り買いされるが、奉公先で殴られ蹴られ死ぬところまで想定済みってんだから、すごい話です。

 もう、「これでもか」というほどひどい扱いを受けた彼は、とうとう葬儀屋を逃げ出しロンドンへと向かう。70マイルの道を1週間、飢えと寒さと疲れを抑えて乗り切り、ある老人の家に連れて行かれる、というところで時間切れ。

 このユダヤ人はいかにも怪しい老人で、先に書いたように「悪党面」であまり手癖の良く無さそうな子どもたちの面倒を見てる。こりゃ、どう見ても何かあるよなあ、と思わざるを得ない。そこにこんなに無垢でけなげなオリバーが放り込まれるだなんて!

 でも、当時はホントに、子どもだからって庇護されるべき対象ではなく、ひとりで生きていくためには犯罪を犯すくらいしか方法は無かったんだろうなあ。大人に使われる仕事では、金も命も搾取されて終わるだけだ。そうせざるを得なかったオリバー、という訳だろう。いくつかディケンズの作品は読んだので大体どういう結末になるか分からなくはないが、ロンドンでの冒険譚、楽しませて貰うとしよう。

_ [本の話]高橋源一郎とゲーム化会議!

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 きゃー、ステキ。ベストセラーゲーム化会議のメンバーと高橋源一郎とで、コラボ企画をやったんですってよ。お題はカフカの『変身』。ああ、確かにゲームになりそう! でもヴァーチャル虫は嫌だ! どういうアイディアが出されたのだろうか。キーワードは

「介護」「たまごっち」「変身2」「ウィルス」「ドラクエのパーティがある日とつぜん!」「おにいちゃあーん」「よだかの星」「ごん、おまえだったのか」「バグ」「パトラッシュ、僕もうつかれたよ」「みんなでデバック」……etc.

だそう。この模様は「ダ・ヴィンチ」に載るそうだから、掲載されたらこの号は立ち読みじゃなくて買うことにしよう。でも、確かに高橋源一郎だったらゲーム化会議とかそういうの、好きそうだよなあ。

 私も、この週末には読み終えられると思うので、他のみんなの感想を読むのが楽しみっす。あ、「群像」*1には長嶋有の評も掲載されてるのだとか。

日本文学ふいんき語り(麻野 一哉/飯田 和敏/米光 一成)

*1 あれ、amazonでの群像の取り扱いは止めちゃったの? 去年までのしか無い

_ [買った本]買った本

 三省堂書店神田本店にて。

 たまたま水道橋に行く予定だったので、そのついでに神保町へ来たのだった。調度、三省堂書店で『デス博士〜』刊行を記念して柳下毅一郎と山形浩生のトークショーが開かれることを知ったからだ。

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 工事があるらしく、三省堂の2階は真ん中に何も本がない状態になっていた。

 それと、東京ランダムウォーク神田店がビルの老朽化で撤退するらしく、2月いっぱいで閉店だそうだ。現在、洋書が20%オフだったかでセール中。

_ [オフ]zokkonさんオフ

 zokkonさんがマイミクシィを集めてオフをする、というので、参加してみた。どんな人が来るんだろう、とzokkonさんの興味の広さを考えると興味津々だったけれど、技術系の人がほとんどだった。ただし、本格的に音楽を趣味としている人がほとんどで、そういう奥の深さが凄いなあ、と思った。遅れてきた方は本職のサックスプレイヤーだそうで、しかも話が面白い! 天然パーマは水に濡らすとまっすぐになる(だから高校の時先生は、天然パーマかどうかチェックするのに水で濡らしたのか、と納得!)と聞いて長年の謎が解けた。ビールを沢山飲んだよ。

 帰りは水道橋から神保町まで歩いて帰宅。面白うございました。zokkonさん、幹事ありがとうございました。


2006年02月11日 (土) [長年日記]

_ [][]日暮里から目白へ

 普段は全く縁のない山手線の上半分の、日暮里に出向く。谷中墓地の間の道を通っていくらしいのだが、ホントに墓地の通路なんだけど。地図にこんな通路、書かないよなあ。ととまどっていたらやっぱり間違っていた。西口から出ると案内があったけれど、南口(陸橋部分)から出た方が分かり易いようだ。

 途中から何とか方向を修正して銭湯を改造したギャラリー(SCAITHEBATHHOUSE)に行ったんだけど、扉が閉まってます……。丁度同じ目的で来たらしいカップルもがっかりして引き返していた。

 仕方がないので、すぐ近くにある愛玉子の店に行った(まんまその名前の店)。戦前テイスト漂う店内で食したのだが、甘いものなのでお茶かなにかも貰おうかと思ったら、そんなものはメニューになかった。コーヒーはあったけど、おいしそうには思えないしなあ。愛玉子と一緒に出てきた飲み物はグラスに透明なもの。「あ、水かー」と思ったら、湯気が出てた。お湯(汗)。手に持つと熱いし、あんまり飲めなかったっす。しかも、5時間近になるとばたばた遠慮無く店じまいを始めて、しまいにはまだ中身があるのに、「もう閉店なんですけど」と追い出されてしまった。愕然。店内に張ってあるメニューによくついてる「チー」が何だか分からず戸惑う。「チー」のラインナップはこんな感じ。

  • チークリームワイン
  • チーウィスキー
  • チーワイン
  • チーアンミツ
  • 氷チークリーム

 書いてて気付いたけど、もしかして愛玉子(オーギョーチー)の「チー」か! で検索してみたらその通りだった模様(*YMGH* ̻ҡ֥硼)。チー……お茶(ティ)のことかなあ、でもそれにしても変だと思ってたんだけど。因みに「愛玉子」は、弾力のある寒天みたいな食感。黄色いのはシロップで、本体は寒天みたいな色だ。

 日暮里駅に戻るところにある「筆や」というお店が可愛らしかったがあいにく休憩中。その隣の革鞄の店に入ってみたら、なかなか素敵な商品たちで、W-ZERO3のケースを頼めないかと思い「フルオーダーできますか?」と聞いてみたのだが、商品の基本形からのアレンジしかしていないそうで残念。でも、色もきれいだし形もいい物揃ってました。また来てみたい。

 日暮里は、暮らしやすそうな街だなあ、と感じた。でも、お墓のなかをと追って通勤したくはないかも。あ、谷中銀座(一度間違えてこっちの方に行ってしまった)は賑やかでいいかも。

 その後、目白に行ってプリンと紅茶を食す。持ち帰りする季節のケーキが目的だったのだが、こちらも甘さはかなり控えめで、おいしく食べられました。

 ブクオフに寄って棚を見た後、駅前にある凄い酒屋でラムを物色。あー、やっぱりここは種類が多いなー。ヴィンテージものも多い。つい、手を出してしまいそうになるのを逆の手で抑えてました。ラベルが良かったの。でも、折角ここまで来たんだし、と、4500円のブツを購入。その前に手を出そうとしていたのは倍以上の値段だったから! ここは、商品一つ一つの値札についているコメントがまたいいのです。前に来た時はラムのこともほとんど知らない頃だったからすごく迷ったんだよなあ。

谷中墓地筆や銭湯改造ギャラリーその1銭湯改造ギャラリーその2愛玉子の店愛玉子愛玉子の店内プリンとお茶


2006年02月12日 (日) [長年日記]

_ [映画]おいら女蛮

 渋谷シネ・ラ・セットでモーニングショー。この映画館はシネアミューズと同じビルにある小規模施設で、劇場の後方は普通の映画館の椅子、前の方はソファになっていて、自分の好きなスタイルで鑑賞できるようになっている。

 劇場に着いたのは開場少し前。この日は監督と柳下毅一郎さんのトークショーがあるということで、満員で会場に入れなかったら困ると思い早めに来たのだが、意気込みすぎだったようだ。一番乗りとなってしまった。

 開場するとぽつりぽつりと客が入ってくるが、殆どは男性の一人客。渋谷の他のミニシアターとは明らかに客層が違う。女性ばかりのグループもあったが、おそらく関係者かそれに近い人たちなのだろうなあ、と思う。お茶が欲しかったのだけれど受付が忙しいのか私が買いに行ったときは誰も来なかったので、隣のタリーズでコーヒーを買ってきた。ここはトイレも受付の外にあるので、こういうことができるのだが。

 時間になると、特に他の映画宣伝も無いままいきなり本編が始まる。場所は河原。セーラー服を着た女の子がばったばったとむくつけき男たちを倒していく。「お前ら、朝は何を食べてきた」という彼女の問いに男たちが答えると、「へへっ、それを全部吐き出させてやるぜ」とにやりと笑い、その言葉の通り彼らの吐瀉物が画面を舞う。……ここで、まあ、こういう映画なのね、という洗礼を受けるという訳だ。この場面でこの女の子が実は男(ええっ?)ということも自身の口から明かされ、その謎を引っ張りながらオープニング。

 いや、なかなかうまいですな、この導入部。謎も残しつつ、でも簡単な状況説明にもなっている。実は、この映画の原作が永井豪だということは知っていたが、作品自体は全く知らなかった。まあ、なんとなく想像できなくは無いのだが。ここのところ映像化されている永井豪作品がことごとく失敗している(……よね?)ので、この好感触はかなり意外だった。元々、柳下さんがこの映画を絶賛してたので気になって見に来たので、細かいことはよく分かってないのだ。最初は「女蛮」を「にょばん」と読んでしまったが、実は「すけばん」なのだということが後で分かった。

 この主人公(女蛮子(すけ・ばんじ))は女のような外見をしているけれど男で、暴れ者。そのせいで何度も高校を退学になりもう受け入れてくれるところがなくなったから、女装して女子高へ行け、と父ちゃんに命じられる。嫌々ながら入ったその学校ではすぐに友達ができるが、これがとんでもない学校だったのだ——というもの。前半見たところでは永井豪作品テイストが満載で、外見こそ違うものの、その映像に想像するところの永井豪の漫画を重ね合わせて「おお、しっくりくるぞ!」と大喜びしていた。独白で「うっひょー」と喜ぶ声があるのだが、この蓮っ葉なところなどもよくできている(笑)。本当の演技はどうかよく分からないけど、この主人公はよく演じられてると思いますよ。あんまり白々しさが無い。

 後半は次から次へと敵が出現し彼らと戦うことになるのだが、ここら辺は監督の趣味全開だったようで、おっぱい銃とか切断された足の散弾銃とか、もう、グロも満載。私はグロが苦手なのでちょっとこの場面は抵抗があったのだけれど、多分オープニング部分のゲロで洗礼を受けていたのでそれほどはショックは受けなかった。まあ、普通のひとなら問題ないくらいだと思う。血のり使いまくり、というか、無駄に使っていて笑った。とにかく、裸が沢山出てくる(まあ、永井豪原作だしね)ので、段々観ている方も麻痺してくる。ひとり、すごく胸の大きな人がいてよくできていたけどどう見ても変形しているので、最初は「整形失敗か?」と心配したら、単に胸の中に仕掛けを仕込んでいるだけだった。良かったー。

 すごく変なムードでばかばかしいことをやってるのだけれど、そのばかばかしいことを真剣にやっているのが良かった。後にあったトークショーによれば、この撮影は11月末の寒い時期に5日間の日程で撮影したようで、合宿形式だったようだ。実際には強行軍だったので単に缶詰という感じでもあるだろうけれど。その間、みんな殆どが裸だった訳で、しかも身体にペイントしている人は服を着ることもできず15時間裸同然のかっこうだった人もいるらしい。監督は「裸でもあんまり気にならなくなりますね。ユニフォームですよ、あれは」と言っていた(笑)。井口監督の作品は、以前気まぐれでTSUTAYAから借りてきた「オッパイ星人」しか見ていない。タイトルとは裏腹に、こちらは全然エロではないです。シュールです。

 テンポも良くて笑える場面もあってお色気も満載なので、気軽に見に行くといいと思った。ただ、デートムービーとしてはどうかと思うので、男子同士で大喜びで観るのがおそらく一番楽しいだろう。因みに、チラシ(ここで見られるのと同じもののようだ)を持っていくと割引になるとか。ポスターのど真ん中でポーズを決めているけっこう仮面のような人が主人公ではありません。勘違いしちゃうよなあ。

 終映後に、井口昇監督と柳下毅一郎さんと特殊効果の人(済みません、お名前失念。スキンヘッド!)の三人でのトークがあったのだが、撮影時の様子とか、苦労した話とか、面白い内容が聞けた。柳下さんは「今日地下鉄で来たら、手前の表参道でごそっと人が出て行って車内ががらーんとなったんですよ。あんなところにどうしてみんな行くんだろう。日本の未来も暗いなー、と思ってたんだけど、一方、この映画にこんな朝早くからこんなに沢山きてくれるなんて、ああ、まだまだ日本も捨てたもんじゃないなあ、と。あなたたちが日本の良心です!」「あなたたちが日本の未来を担ってます! ……それは無いか」と開口一番述べていた。

 その後、ブックファースト渋谷店に寄って、原作の抜粋がが掲載されている作品集まで買ってきてしまいましたよ。

 映画は、今週金曜日まで限定上映で、翌日は井口監督作品オールナイト上映とのこと。さすがにこっちは……。

_ [買った本]買った本

 ブックファースト渋谷店にて。

 叶恭子の本を買ってしまった……。一旦スルーしたのに。中身をちょっとだけ読んだけど、ゴーストライターかな? そこそこうまい。リリーの『誰も知らない〜』って、帯に「あの『東京タワー』のリリーが……」みたいなのを刷られて、怒って掛け替えさせたってヤツかな? 週刊文春だったかに少し前に書いてあったような。

_ []平田牧場

かつ玉丼  お昼を食べようとして、ふと二子玉川に行く予定だったことを思い出す。だったら玉川高島屋本館に入っている平田牧場に行こうと思いついた。案の定、お昼時でお店の前には客が沢山並んでいる。しかし、目の前の美登里寿司にはそれ以上の行列が。

 外だけではなく内側にも待ち行列用の客がいたようで、結構時間が経ってから中にはいると、思いもよらず満席ではなかった。たまに、こういうコントロールする店があるよなあ。席で待たせる方がストレスが大きいからだろうか。

 頼んだのは、ランチのみの三元豚のかつ玉丼(1,300円)。卵とじタイプかと思いきや、キャベツの千切りの上に切ったカツ(ロースだと思う)を載せ、ふわふわ卵を出汁でスクランブルエッグのようにしたものの上に刻んだ白ネギをトッピングしたものでした。付け合わせは刻みキャベツの塩漬け、それにみそ汁。なるほど、おいしくはあったけれど、底の方に水分がたまっている(キャベツから出たものかなあ?)のはちょっとマイナス点。かつはおいしかったけど、やっぱり素のかつの状態で食べた方が味が分かっていいね。あと、しゃぶしゃぶがおいしいらしいので、いつかチャレンジしてみたい。

 まあ、今度は普通のかつ膳を食べると思う。

_ [季節]バレンタインチョコ

 夫はあまり甘いものが好きではないのでそんなに熱心では無いのだけれど、自分がつまみ食いしたい気持ちもあってたまに買っている。で、去年買った福光屋のいよかんピールと生チョコがおいしかったので、これをまた買おうと思ったら、今年はこのセットはないのね。で、バラで買ってお酒は無し。夫に生チョコを渡したら、1つも残らず食べてしまった。私の分……。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

_ Takaakira [昔、武田慎治がやってたよ>女蛮子]

_ にじむ [あー、ホントだねえ。映画館の作品紹介にも書かれてたよ。映画情報記事にも。多分、公式情報がそうなってるみたいで、検索す..]


2006年02月14日 (火) [長年日記]

_ [季節]チョコもとろける陽気

コンビニのチョコこの晴天ぶりったら  今朝コンビニに寄ったら、チョコを貰った。レジの人が男性だったので、「逆バレンタインだー」などと心の中で笑ってしまう。会社の人への義理チョコは、前の会社の時から自主的に止めているので、今年もやってません。

 昼間、用があって出掛けたのだが、この陽気といったら! コートを着てると汗ばむほどで、帰りの電車では汗が額をたらーっと。途中から、扇風機が回っていた。嬉しい。今週いっぱいこの調子なのかなあ。着るものに困る。あ、週末にまた寒くなるらしいこと言ってたけどね。

_ []小花のかきそば

かきそば  さとなおさんがblogなどで話題にしていた店だが、何度も前を通ったことがあるのに入ったことがなかった。へえ、そんなにおいしいのなら食べてみないと、と思い、まだメニューにあることを確認してからチャレンジ。ここ、前を通ると必ず呼び込みのふくよかなおばさまから声を掛けられるので、立ち止まりにくいのですよ。じっくり検討する気持ちになれないのだ。

 これは、季節限定の湯麺。店内を見渡すと、どうも担々麺(こちらもおいしいようで)を食べてる人が圧倒的に多い。で、かきそばだが、醤油ベースのあっさりした汁に太めの、少し縮れた麺、そこに炒めた青梗菜と玉葱とエリンギ、そして衣(片栗粉だと思う)をつけて軽く揚げてあるらしき牡蠣がいくつか。この牡蠣、とてもしっかりしてて柔らかくてほんのり甘くておいし〜。確かに、これは食べておかなきゃ損なお味でした。これで1000円未満のお代というのはお安いですなあ。味も値段も満足して仕事に戻ったのでした。

 東京国際フォーラム裏手にある新東京ビル(1FにPapasが入っているビル)のB1F。国際フォーラムでイベントなどある方は、ぜひお立ち寄りを。

_ [Life]ピラティス、怖い

 2月に入ってから、ちょっと思うことがあって平日夜にできるだけスポーツクラブに行けるようにしようとしている。今日はいつもなら余裕で会社にいる時間に家に着いたので、慌てないで出向くことができた。

 前後にストレッチを挟み、普段通りマイペースにできるバイクで本を読みながらウォーミングアップをして筋トレをするのだが、ここのところ長くサボっていたせいか、なかなか調子が上がらない。先日などあまり汗もかかず終わってしまった(負荷を掛けすぎても意味がないので、脈拍数で調整している)。今日はそれよりは良かったものの、少し興味のあるスタジオのクラスがバイクの途中で始まってしまい、ちょっと悔しい。その後、筋トレを終えて上がろうとしたところ、次のクラスの準備に入った。サインを見ると、フィットネスピラティスとある。ああ、ピラティスってあの動かないヤツだよね。だったらリズム感のない私にもできそうだ、といそいそと参加してみたら、これがとんでもない難物だった。

 とにかく、ここ数年自分の身体のことをあまり気にしていなかったら、恐ろしいほど筋力が衰え、柔軟性もなくなっていたのには久しぶりに身体を動かして気付いていた。そして、ピラティスというのは、言うなれば色んなポーズの空気椅子だと気付いたときには遅かった! 起きあがれず、足を空中に止めておけず、肩に力が入り、呼吸なんかに構ってられなくなる(吸う時は鼻から、吐く時は口からほそーく長ーくなのだ)。もう、同じようなポーズをするだけで精一杯。いや、参りました。これほどまでに身体がダメになっているとは。あっという間に45分が過ぎてました。

 かなり出来の悪い生徒でしょぼーんとしてしまったけど、暫く行ける時は気にして行ってみようかなあ。帰り道は、筋肉を使ったときに感じる、心地よい脱力感を感じることができた。あー、まあ、自宅でもできるんだけど、自分に甘えそうだからなあ。


2006年02月15日 (水) [長年日記]

_ [読書][読み中]チャールズ・ディケンズ『 オリバー・ツイスト〈下〉 (新潮文庫)(チャールズ ディケンズ/Charles J.H. Dickens/中村 能三)

 まだ読めてませんorz。今、ようやっと下巻の1/3くらいのところ。先は長いぞー。まあ、オリバーが不幸になってちょっと幸せになって不幸になって、とカスタネットのように運命が入れ替わり立ち替わり現れ、最後に「こんないい子なんで幸せになりました」で終わるんですよ。ブラウンロー氏の誤解も解け、親切なみんなと末永く幸せに。多分、死んだお母さんはいいお家の出で、何らかの事情で救貧院で行き倒れてしまっただけなんですよ。段々その辺りも明かされてきてるけど、そこにまた運命のいたずらが。しかも、本人はあずかり知らないところで。

 小説としてはこんな感じで、まどろっこしくはあるがやっぱり楽しく読める。ただ、どうしてもキャラクター造形がステレオタイプなので、ひねくれた小説を読んでる人間だと平板に見えちゃうかも。心のきれいなオリバーはどんな悪の世界にはまっても決して性根は変わらず、その天使のような顔にみんなほだされて助けてやりたくなってしまう。小役人のバンクスは上のものにはぺこぺこ、下のものには威張りくさる卑怯者。まあ、彼の性格については作者も作中述べてるけど、小役人らしい性格の彼だから小役人になるべくしてなった、という感じ。この物語に出てくる人たちは、外見が中身に伴っているのです。容貌描写を見ればその人がどんな人物かがすぐ分かって超便利〜(←え?)。

 と、そうそう。この、作者が物語にしゃしゃり出てくるところが嫌なのですよ。出て来すぎ。この作品は比較的初期に書かれたものなので、自分なりのスタイルがまだ固まっていなくて何かに影響されたのかなあ、とも思うのだけれど。

 まあ、そうはいっても「オリバー、頑張れ!」と応援したくはなりますな。

_ [mono]失せもの見つかる

 先日無くした、と言っていた京ぽん2が、某警察署に保管されているという葉書が先日入ってました。今頃見つかるだなんて、すっかり諦めてたというのにびみょーだなあ、とは思いつつ、中に入っているライトメールなど手元に持っておきたいデータがあるので、今週末にでも引き取りに行こうかと。しかし、どうして警察署へ。以前、駅の構内である会社の社員証を拾ったことがあり、駅員に預けようとしたところ、直接連絡を取ってくれと言われて、その会社に電話して本人に連絡を取って貰ったところ、結局その駅で待ち合わせて持ち主に渡したことがありましたよ。なんとまどろっこしい。まあ、多分、駅で誰かが拾って交番に届けたということだろうなあ。とりあえず、手元に戻ってくることは喜びたいし、拾ってくれた人には感謝。

 しかし、PHSにはもちろん住所は入ってない訳だが、私の名前や住所が分かるのね。さすが警察(微妙な気持ちなのを察してください)。

_ [映画]「オリバー・ツイスト

 TOHOヴァージンシネマズ六本木スクリーン4にて。感想は本を読み終えてから書きます。ん〜、短く言えば、前半はかなり原作に忠実で映像化されたものどもに感動、なのだけれど、後半は色んな場面でビミョーな気分に。

_ [health]ピラティスその後

 えーと、無事翌日にそこはかとない上腕部の筋肉痛が(喜)。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]

_ ぶるない [ケータイの類は番号さえ分かれば、名前や住所レベル以上の個人情報が入手できるそうですから、警察に届けられれば所有者を特..]

_ にじむ [おお!ぶるないさん、お久しゅう。 でもホント、変な人の手に渡ることだけが心配だったので、ホッとしました。自分のはまだ..]


2006年02月16日 (木) [長年日記]

_ [本の話]「今後も、私どもは文芸書の新刊を出版し続けてまいります」

 via ̩太ޤλϿ - ԤΥޡϾä

 先月、晶文社が一般書出版から撤退の噂という文章を書いたのだけれど、晶文社からはっきりその噂を否定する声明が出てるらしいことを密偵おまささんのblogにて知る。

晶文社が文芸書出版から撤退し、実用書部門に特化するのではないか、という噂が一部でささやかれていたことも承知しております。しかし、これは事実ではありません。今後も、私どもは文芸書の新刊を出版し続けてまいります。これまでの活動の果実ともいうべき既刊本の重版、販売も続けてまいります。

 こうやってはっきり言葉にしてもらえるのはとても嬉しいことですね。是非、頑張っていただきたい。記念に、太田和彦さんの『 ひとりで、居酒屋の旅へ(太田 和彦)』を買うことにするよ。太田さんの紹介する居酒屋は、居住まいも食べ物の味もお酒の扱いも素晴らしいところが多い。私はCS旅チャンネルで知ったのだけれど、後で人から話を聞いたが、プロ(って何、という話もあるけど(笑))でも一目置くものらしいですよ。

_ [TV][本の話]「爆笑問題のススメ」に古川日出男出演

 出演するっぽいよ、という話は確か去年の末に古川日出男×柴田元幸トークショーに行ったときにさいのさんから教えて貰ったように思う。「じゃあ、チェックしておかなきゃ」と言いつつ結局全然していなかったですよ。放送の件を知ったのは、結局mixiでだったかな? ★究極映像研究所★の方にはTrackBackをいただいてたのですが、なかなか触れることができなくて済みません。

 さて、この放映日ですが、元々北海道テレビ制作のもののようで、全国で放送日が違うのですね。珍しく東京近辺だと金曜日という遅いパート。しかし……この日は出張で東京にいないのですよ。残念! 出張先では既に放送が終わっているようなので、その場で見ることができません。一応、ハードディスクレコーダーとPC両方とで録画予約という万全の準備で臨みたいと思いますが、失敗したらちょっと落ち込むだろうなあ。

 去年行ったトークショーで感じたことですが、古川さんは脳内でびょびょびょーんと走っていってしまう人で、相手がよほどの人じゃないと、付いていけないし観衆側にうまく媒介することができなくなるんじゃないかと。一種の翻訳作業が欲しいのだと思います。その相手として柴田先生は素晴らしい働きをしてくださった訳ですが、そう見てみると太田光だったらうまくいったんじゃないかなあ、と思ってます。まあ、失敗してても「それが古川日出男だ」ってことで(笑)。

 あ、番組掲示板を見ると、出演リクエストにトヨザキ社長の名前も(笑)。確かに私も見てみたい。

_ [映画話][読書][漫画]永井豪「おいら女蛮」抄録を読んだ(『永井豪エッチまんがセレクションZ (SPコミックス)(永井 豪/ダイナミック・プロ)』所収)

 先日映画を観て原作がどんなだったか読んでみたくなったので、映画館を出て帰りにブックファーストで購入。うっひょー(女蛮子風味)、こんな感じだったのか。蛮子は、モロ永井豪の漫画の主人公だね。全然女の子っぽくない。あと、相手役の女の子の名前は映画では違ってたと思うのだけれど、男子なんだ……。なんて投げやりな名前なんだ。私がそんな名前を付けられたと知ったら自殺するぞ。

 で、内容はもちろんおっぱいどーん、な訳だけれど、なんか、そうであっても全然嬉しくないというか、そういえば永井豪の漫画ってそういうのが多かった気がするなあ、と思いだしたんだけど、敵はリーダー以外は全員フリークスなのですよ。巨大女とか、お婆ちゃんのおっぱいという記号のように、びよーんと伸びててちょうちょ結びされちゃうようなのだとか(痛そう)。ああ、これを映像化することは難しいから(武田真治のドラマの時はどうしてたんだろう?)、ああいう風にオリジナルで行くしか無かったんだなあ、と思う。まあ、おそらくそこが井口監督テイストなんでしょうね。

_ [web感想]ヤバい言動3分チェック!オヤジエンジニア迷惑図鑑/Tech総研

 via 2006/02/16 | kaoru | 1470.net

 たはは。思わずツボに入ってしまった。というか、おそろしく具体的で、これはこの企画を担当した人の個人的な体験か? とか思ってしまいましたよ。

 何というか、激しくもにょる人がうちにもおりまして、この人はここでいえば「過去の熱血武勇伝オヤジ」+「肉体老朽自慢オヤジ」。後者は最近仕事を減らされてだいぶましにはなってきてるけど、風邪とか引くともう大変。おまけに、業者さんと打ち合わせをしてるといかに汎用機が素晴らしかったか、とか、いかにうちの会社が特殊で重要か、とか、そういうことを得々と喋りたがって、途中からいたたまれなくなってきます。その話がなければこの打ち合わせ、2/3の時間で終わってたろ!とか。

 まあ、そんなんでも頼りになるので最低限のおつきあいはしてるのですが、とにかく淡々と接することにしています。感情はあまり出さず、何か雑談したい雰囲気でも軽く無視、仕事の話でなければ、たまに話しかけても聞こえなかったふりをすることも。人にものを頼む態度じゃないなあ、と自分でも思うのだけれど、こうでもしておかないと、自分の精神状態がおかしくなってくるので。周囲からは大人だなあ、と見られてるけど、実際は一番子どもなのが私なんだと思います。

_ [買った本]買った本

 ブックファースト渋谷店にて。

 近藤さんの本は店頭には出ておらず、お店の人に聞いたら倉庫から持ってきてくれた。社会系はちょっと店頭に並ぶのが遅いんだよね、このお店は。『のんdeぽ庵』は思いっきり少女漫画の絵で引くかも知れないけど、ここで出てくる居酒屋料理やまかない料理がとってもおいしそうなのでついついページをめくってしまう。しかし、実際に作った訳ではないらしい。がーん。いかにもありそうなメニューなのに。こんなお店が近くにあったらいいのにねー。

本日のツッコミ(全3件) [ツッコミを入れる]

_ おまさ [こんにちは。TBお送りしようとして、失敗。あ、でもコメント記入欄の下に、TBアドレスがあるのに、今気づきました・・・..]

_ yukatti [太田さんの居酒屋関連の本、何冊か持ってますが、旅に出たくて仕方なくなります。どれも時々読み返したりして。なるほどni..]

_ にじむ [>おまささん 済みません、気付きにくい場所にあって。TrackBackありがとうございます。 >yukattiさん ..]


2006年02月17日 (金) [長年日記]

_ [本の話]なんと!晶文社ミステリが……

 〈晶文社ミステリ〉 についてのお知らせ

 藤原編集室さんによる精力的な翻訳ミステリシリーズ、晶文社ミステリシリーズが去年話題を呼んだ初めて和訳された古いミステリ『 クライム・マシン (晶文社ミステリ)(ジャック リッチー/Jack Ritchie/好野 理恵)』をもって終了だそうだ。この短編集は興味がありつつも手を出さないでいてしまったものだ。というか、このシリーズ自体が私にとってそうだったのかも知れない。周囲の人たちからもお勧めは受けていたのだけれど。

 これを機に、『クライム・マシン』だけでも手に入れておこうかな。

 藤原編集室さん、お疲れ様でした。今後も別の出版社でこの路線を続けるおつもりだということでひとまず安心しています。気になるものはやはり行動に出さないといけないな、と改めて感じた。

_ []仙台の昼

お店の外観赤魚の煮付  ひとりでお昼に行ったのでとりあえず外に出て(寒いところを)ぶらぶらしてたところ、「魚」という大きな白抜きの看板を発見。もしかしてただの魚屋さんかも知れないけど行ってみようか、と思い立ち近寄ってみたところ、おお、やっぱり1Fが魚屋さん、2Fが大衆割烹っぽいお店でランチもやっている!

 日替わりお魚ランチメニューは、赤魚の煮付(北洋もの)だったのでこれを注文。甘辛く煮付けてあって、おいしいご飯がまた合う。ホントはご飯は半分くらいでいいなあ、と思ってたのに、ついつい全部食べちゃいましたよ。

 主菜の他、マグロの刺身3切れ、スパゲティサラダ、お漬け物、海草のみそ汁がついて700円はお得だー。後で聞いたところによれば、市内では老舗で有名なところだそうで。昔はここで結婚式なんかも行われたのだとか。そのほか、今月のどんぶり(今回は海鮮ちらしだった)が1,000円、刺身定食、天ぷら定食、銀たら定食などなど。

  • 「喜良久亭」
    • 仙台市青葉区北目町3-8 022-223-0555

_ [][]仙台の夜

 仙台の人と二人で国分町の「一心」へ。今回で二度目なのだけれど、前回は気の置けない人とでは無かったので、結構遠慮しいしい飲み食いしていたのだ。今回は食いしん坊と一緒ということで、心おきなく。でも、お酒に弱くて特に日本酒がダメ、と言っていたのにメニューの殆どは日本酒なのでちょっと困っていた。「んー、日本酒も、おいしいものはとてもおいしいしここで出してるのだったら心配ないよ」という話をしてたら「じゃあ、ちょっと飲んでみようかな」ということになって結局、ビールの他に日本酒を常温で1合、熱燗で1合いただいた。そしたら、結構彼女、くいくい行けるのですよ。やっぱり、出会い方が大切なんだなあ、と思った。私も少し前までは熱燗は苦手だったもんなあ。

 で、注文したもの。突き出しで出た刺身三点盛りと、タコの柔らか煮、牡蠣を殻ごと軽く焼いたのといか大根(わたで煮たもの)、赤貝の刺身、厚焼き卵の明太子をくるんだもの、吉次(きんき)の姿焼き、塩ウニのおにぎりにお椀ハーフ(鯛のすり身とぼたん海老頭)。うはー、食った食った。世は満足じゃー。前に来たときよりもよりおいしく思えたのは、一緒に来た人のせいだったろうか。お互い、夫に恨まれるだろうなあ、と笑いながらだったのだが。何か来るたびに「おいしそー」。口に含んで「おいしー」、時折「幸せー」と、はしゃぎ通しでございました。

 牡蠣は、焼いたと言っても殆ど生で、熱を通すことで甘みが出ているようで、その歯ごたえやのどごしと共に、美味。しかも身がでかい。そして吉次の焼き物。これの煮付けはよく食べるけど、焼いたのは多分それほど無い。これがまた、周りは皮がカリッと焼けていて、中身はほどよく火が入っていてほくほくしていて、おいしいのですよ。お椀は、鯛のすり身の方は生姜が効いててあっさり、海老の方は味噌が溶けてて濃厚なうまみ。突き出しの刺身も、突き出しだからと手を抜いていないのがすごい。ここは突き出しはいつも刺身なのだけれど、ホタテのコリコリ感やマグロの甘み、ぼたん海老の舌触りのとろりとしたところなどなど、至福のひとときでございました。あー、毎日食べたいけど、毎日食べてたら破産する。

 この日はひとり頭1万円弱。まあ、これだけ飲み食いしてこのくらいということで予算を考えてみるとよろしいかと。あ、メニューに載っているもの以外は時価で、お値段は載っていません。これは不安だったら聞いた方がいいかと。

 いつの間にか、隣に支店を出したらしい。こちらは燗酒に拘ったお店だとか。

  • 「一心」
    • 仙台市青葉区国分町3-3-1 定禅寺ヒルズB1F(1Fにローソン)

突き出しのお刺身三点盛りタコの柔らか煮牡蠣の焼いたヤツ赤貝の刺身卵焼きの明太巻きいか大根吉次の焼いたもの汁物


2006年02月18日 (土) [長年日記]

_ [Art]名和晃平展@SCAI THE BATHHOUSE

今日はやっていた  谷中墓地を出たところの、元銭湯をギャラリーにしたもので、名和晃平展。関西で活躍している若手芸術家だそうで、ものを包んだり細胞増殖させたりする感じの作品を沢山作っている人らしい。作品ファイルがあったので見せて貰ったけど、冷蔵庫の中身をアクリルボックスの中に閉じこめた作品もあったらしい。去年やってた愛・地球博にも出品してたようで、ああ、万博はどうでもいいんだけど、これは見に行きたかったなあ。今更ながら臍を噛む。先週末に来てみたら何故か閉まっていたので、ここは二度目のチャレンジだった。上野駅で荷物をロッカーに預けた後に馳せ参じた。

 会場は、見渡せてしまうくらいの狭さ。しかし、入ってすぐ、というか、入り口からは作品をくぐらないと中に入れないようなレイアウトになっていて大いに戸惑った。クリーム色の、ぐずぐずの、細胞分裂して長く伸びたようなものがぐねぐねと会場の一角を占拠している。係員がいるカウンター(昔は番台だったのだろうか)にも寄りかかっている格好で、これにまずびっくりした。触れるけど、何となく触れなかった。どきどき。

 その他は、グラフィックや、掛け網状のオブジェ(これは断定バーでも見たタイプ)を中心とした展示。んーと、私が一番好きだったのは、ドット状の細かい穴が空いてるところにゲルがみょん、といろんな高さで突き出しているヤツかな。カタログがあったのだけれど熱心にメモを取っている人がいたので1ページ目だけ(?)をパッとデジカメで撮ってきただけなのでちょっと不明なのだけれど、4番の、Exudation#1(2006)というヤツで、glueとpunching metalが素材となっているヤツだと思う。価格は、60万円(税込)。うむー、さすがに「これ、ちょうだいな」と買える身分ではないですな。因みに私が見たときはまだ売約済みではなかった模様。

 作品カタログを見てると、他の作品も見たくなるなあ。でも、こうやって売られていったものも多分多いのだろう。どこかででっかい展覧会、開かれないものかしら。

 無機質なものが有機的な存在に見えたり、その逆だったり。

_ []筆や(谷中)

ビーフシチュー墓地の間の道の桜の樹  お昼だったので、墓地に帰る手前にある「筆や」という喫茶店でご飯。パスタなどもあったのだけれど、散々悩んでこの店の売りらしいビーフシチューにしてみた。出て来たシチューは熱々ぐつぐつ。注文受けてからオーブンで温めてるみたいだ。窓際のテーブル席に座ったので、日差しが暑いほどだ。外のプランターにはよく見るとパンくずが撒いてあり、雀が時々訪れていた。

 お味は……。んーと、実はこれは可もなく不可もなく。丁寧に煮込まれていると思うのだけれど、洋食は私にはよく分からないのかなあ。ただ、肉が思いの外油を含んでいたので、細かく切り分けてると全体が油っぽくなってきてしまったのが引っかかってたのかも。お店のたたずまいとかは素敵です。遠くからやってくる、というよりも、近くの人が気軽に来るお店、という感じ。カウンター5席くらいに2人席と3人席のテーブルがひとつずつなので、ホントにこぢんまりとしている。夜もビストロっぽい感じで営業しているようです。

  • 筆や
    • 台東区谷中7-4-1
    • TEL:03-3827-1144

_ [TV][本の話]動く古川日出男@爆笑問題の文学のススメ

 見たよ。

 どちらかといえば、太田光は制御不能になっていたのだね。古川日出男に出会って「おおおお、オレと同じだ!」と興奮していた模様で(『アラビアの夜の種族』が最初の出会いだったようだ)、暴れ馬状態だった。いくつかメモったんだけど、夜寝ている間にPCが強制シャットダウンされたようで、残念ながらそのメモが消えてしまった……。また今度見ながら書いてみます。

 印象的だったのは古川氏が太田に向かって「太田さん、オレのことよく知ってますね」と笑った(冗談じゃなく、太田は古川氏への質問をひったくって自分で答えてたのだ。しかもそれが外れてない)のと、古川氏はアウトドア派で客観的、太田はインドア派で主観的、という対比だった。

 この録画映像は永久保存版だね。


2006年02月20日 (月) [長年日記]

_ [イベント]Wiki小話Vol.6

小話の模様  産総研秋葉原サイトにて。

 無線LANを使わせてもらってるので、記念カキコ。

 という訳で。主に、W-ZERO3でメモったところから抜粋。

  • 日本初のものは、ベーシックなWikiで、目の付け所がシャープなものが多い。対して海外は重厚長大なものにしか目が行ってない。
  • WikiMatrixで挙げられている機能で、確か認証のところで塚本さんが「Microsoftのあれ……なんだっけ」と言ってたけど、もしかしてActive Directoryのこと?
  • MediaWikiはsourceの貼り付けができる。(これについては「バージョン管理にもなるからじゃないか」という指摘)
  • MediaWikiはLDAP認証も可
  • Tiddy Wiki……プラグイン関係は、公式サイトにあまり情報が集まってない。ユーザコミュニティが希薄?
  • MoinMoin……開発のスタイルがはっきりしている。
  • Trac……BugTrackなど用途が限られているせいか、あまり使用例は多くない。
  • プラグインを開発するよりも、既存のWikiを改造した方が早い(ひとり1Wiki!)
  • AruWiki……年表管理できる(これは、結構欲しいと思ってた機能。こういうプラグインがPukiWikiにできないか(笑))
  • カナウィキ(たろうさん作)……すごい! おもろい
  • つまむでしょ(AsOさん)
  • 検索を速く!(私はNamazu使っちゃってるなあ)
  • ユーザ不在(沢山Wikiクローンはあるけれど……)
  • ピロピロ(by 櫻井さん)……折りたたみ機能のことらしい
  • SledgeWiki……見た目はしょぼいがソースはすごい
    • 似たような作り方は、既に藤沢さんがしていた!(しかもYasWikiの頃から)
  • 議論のブラッシュアップ
    • 自分の使ってるWikiから「この機能がなくなっちゃったら困る」
    • WikiSymもWikiManiaも、というか海外のWikiシーンは小さい単位でも開発チーム(個人で開発、という発想自体がほとんど無い)……つまんない
      • 大企業志向ではないWikiっぽいのが欲しい
      • 日本のWikiはだらっとしてるのがいい
      • 文化と機能の話
  • S式、面白そう! いや、面倒だから普段遣いにはちょっとできないけど

 すごくぼやーっという感じで行った割には、面白い話で頭が刺激されて良かった。

 オフィスグリコも初体験。単に冷凍庫の中にアイスが入ってるってだけ(飲み物なども他のパーティションのところに入ってたのかな?)だけれど、富山の置き薬方式。つい手を出しちゃいそうだ。

 この部屋は、結構できたてほやほやの時に行ったことがあったので迷わないで済んだけれど、11階に行って難民になる人続出。エレベーターホールからどう行っていいか分からない状況でもあった。確かに、最近他人のオフィスをうろうろしているのは抵抗が出てきたし、初めて参加する人には大変だったかも(誰かの顔を知っていればまだ楽)。11Fには途中で案内出したのだけれど、10Fにも掲示した方が良かったかも。時間前に来た人とかは時々廊下に出て案内できたんだけど、遅れてきた人は余計焦っただろうなあ。

 以前に来たときにはここまで設備が無かったので、部屋の入り口にあるタッチパッドPC(パスワードロックがかかっていて、何ができるのか分からなかった)とかカウンターの裏にあったPDAっぽい端末とか、すごーく気になる。住宅実験施設みたいなものもあって、何か展示がある時に見てみたいなあ、と思った。

 その後、終電も近いというのに近くの和民で軽く飲み会。時間が時間だったのであまり参加する人が無く(と言っても8人いたのがすごい(笑))、ひとり女性の方が来ててお誘いしたけどさすがにこの時間では……なあ。お名前を伺わずじまいで失敗してしまったけれど、これに懲りず、また参加してくださると嬉しいな。

 この小話を受けて、etoさんがqwik.jp/wiki-study - wiki-studyを立ち上げた。興味のある方はjoinしてくださいませ。

_ [mono]秋葉原ダイビルのエレベーターの行き先ボタン

エレベーターボタン  秋葉原ダイビルはまだ新しい建物なので気持ちいい。最近、内装が白い壁のオフィスビルが多いのかな。うちの、新しい方のオフィスもこんな感じ。トイレのドアには木目模様を使ったりね。ここは、エレベーターの呼び出しボタンがよくある三角で上下を表す絵も無いけどUIとして分かり易いので面白いなー、と思った。

 ただ、1Fの一部だけだけれど、1個しかボタンが無いところがある。まあ、地下には行かない箱なんだな、ということは何となく分かるけれど、やはり1個しかボタンが無いとこれが何を指すのか不安で躊躇してしまう。何となく、違うところについている上下2つのボタンがあるところを使ってしまった。


2006年02月21日 (火) [長年日記]

_ [TV][時事]アクセント

 今朝、ワイドショーを見ながら出かける準備をしていたのだが、テレビでは堀江メイルの真贋について議論していた。特別ゲストの平沢勝栄、司会の渡辺宜嗣アナ、鳥越俊太郎ともども、Eudraのソフトのヴァージョンについてあれこれ言ってるのだけれど、「ヴァージョン」と通常は平板に発音されるものが「ヴァージョン」とアクセントが付いていて、それを聞くたびにお尻の辺りがもぞもぞと……。

 いや、アクセントが「ヴァ」につくのは、英語の方を見るとそちらが正しいのだけれど。つくづく、コンピュータ関係の単語は、日常使われているからか日本語英語になってるなあ、と感じたことだったよ。

 話されている内容も隔靴掻痒の感を否めず。知らない人が寄り集まってあーだこーだ言っても始まらないのではないかな。まあ、それで視聴者が楽しいのだったらいいんだけど。

_ [TV]キング・カズ、復帰

 朝のテレビ界でキング・カズといえば、三浦和良ではなくテレビ朝日の吉澤一彦アナのこと。あの頃のやじうまワイドは熱かった。いつ何が怒るか分からない、戦場のようだった。コメンテーターも熱かったが、負けず劣らずカズも熱い。仕切らなければならない立場の人なのに……。朝からそんなに気合を入れてどうする。

 少し前にそのキング・カズが朝のテレビ朝日に帰ってくるらしい。なんでも、現在のやじうまワイドプラスからスーパーモーニングまでぶち抜き枠になるそうで、そこに大々的に(?)復帰。……という報道を少し前のやじうまプラスで見たような気がしたのだけれど、その後すっかり忘れていたし、ソースも見つけられなかった。気になったのでふと検索してみたら、てれびまにあ。で記事になっていたのですな。おお、空耳ではなかったか。

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 そうそう。出張などで他の地区に行くとやじうまワイドが見られなくて寂しかったよ。各地で独自の番組を放送してるんだよね、この時間。

_ [買った本]買った本

 ブックファースト渋谷店にて。

 なんか、今月はすごく新書がいい感じです。どれもすぐに読みたくなる。でも、来月は食指の動くものがあまり無さそう。

 『 ポップ・カルチャー年鑑〈2006〉(川勝 正幸/下井草 秀)』は明日以降買う予定。それと、『 『変身』ホロコースト予見小説(樋口 大介)』、手に取ったはずなのに買うの忘れたっぽい。


2006年02月22日 (水) [長年日記]

_ [tDiary][webサービス]ALPSLAB clip!

 via [] ALPS Lab.ȡϿޤŽ衪

 おお、こんな面白いサービスがスタートしたとは。

 たとえば、ブックファースト渋谷店の位置。

{{map '渋谷区宇田川町33-5'}}

 

 おお! ちゃんと出てくる。これは面白い。画像の大きさや縮尺もオプションで設定できるそうだ。

 地図と言えば増井さんのところの地図帳.orgを先日から試しているところなのだけれど、こっちは本棚.orgと同様で、近くにある他の人の登録コンテンツを並べてきてくれるのがすごく楽しい。みんな使うと面白いと思うよ。なんか、世界が広がった感じ。ひとつ話をすると、話した相手が「そうそう、その近くにこういうところがあるんだよ」と話してくれることがあるでしょう? そういう、知が広がっていく感覚かな。

_ [映画]「プライドと偏見

 有楽町スカラ座にて。都内の映画館ではあらかた上映も終わってしまい、ここも金曜日まで。レディスデーということもあるだろうけれど客層が元々女性向けなのだろう。しかも、場所柄か年配の方がとても沢山いて、いつもとは違う雰囲気。男性も、思いの外いる。

 どうしてもこの映画はBBCドラマ版と比較してしまうのだけれど、これはこれでいい。キーラ・ナイトレイはおそらく現代的な顔立ちなのでちょっと違和感があるが、大きな目と、ちょっと受け口の唇がとてもチャーミングで、確かにエリザベスっぽい跳ねっ返りの印象は受けた。長女のジェーン役は、最初は野暮ったいなあ、と感じたのだけれど、どこか品があっていいね。で、やっぱり正統派美人である筈のこの役は、金髪じゃないとダメなんだなあ、と思った。そしてダーシー。コリン・ファースは不動の位置にいるのだけれど、彼(マシュー・マクダフィン)は彼でちゃんとダーシーを演じている。あれだけ印象が固まっている中ではプレッシャーだったろうけれど。ちょっともやもやっとしたしゃべり方と、背の高さに連なるぼやっとした印象が最初はどうもなあ、という感じだったんだけど、見ている内に段々魅力が増してきた。そうそう、ベネット夫人がBBCドラマの方で観た人の印象と被るのだけれど、違う人みたいだ(ドラマではアリソン・ステッドマン、映画ではブレンダ・ブレッシン)。どちらも、高い声で小鳥がついばむような話し方をする。どうしても鳥の印象があるのだが、ミスター・コリンズ(今回は非常にかわいそうな役所だったけれど、いい役者さんだね)の求婚を突っぱねたエリザベスを追いかけて行く場面では、驚いたアヒルたちと一緒に駆けていく様がひどくおかしい。そう、この映画は所々でクスッと笑わせるところがあるのです。そのくすぐり方が非常にうまいと思った。ビングリー役のサイモン・ウッズはパカッと笑うのでちょっと頭が弱いように見えるときがあるのが残念。

 冒頭は、エリザベスの散歩の場面。「歩くのが好き」というだけあって、よく歩く。そこからすーっと家の中にカメラが入ってくるのだが、お父さんが原作よりも皮肉屋っぽくなくてちょっと拍子抜けした。それと、下の妹二人が年がら年中はしゃぎ過ぎでうるさい。原作のストーリーにかなり忠実に作られてはいるが、やっぱり一度目の求婚の後のダーシーの様子が欲しかったような気はする。あの間に双方葛藤があったからこそ二度目の求婚が生きてくるのだから、こういうところを描かないと、深みが出てこないのではないかと感じた。原作もそうだから仕方ないのだが、基本的にエリザベスの視点で語られるので、ダーシーの心の動きが今ひとつ見えてこないところがある。そんな中でも、ペンパリー館でエリザベスと偶然再会したときに妹の前で見せた笑顔が効いているなあ、とは感じたのだけれど。終始笑わない彼が心を許せる身内とあれほど仲が良く、尊敬もされている様子を見れば、人間的に確かだと判断できるものだろう。演出としては、エリザベスがブランコに乗っているときに親友のシャーロットが婚約を告げる場面では、縄をぐるぐる巻きにしていたのを解いたために一旦彼女に背中を見せることになる。その一瞬の間に混乱を収めた、ということになるのだろうが、エリザベスのお転婆さからみればブランコは当然と思わせるものでなかなか良かった。あと、始終鼻歌を歌っているメイド! 彼女が家の中を歩き回ることで、何か動きが感じられるし、それを追うカメラも不自然じゃなくなる。

 それにしても、この原作の小説はラブコメの王道ですな、ホントに。出会ったときは反発していた二人がいつしか心惹かれるようになり、最後には自分が間違っていたと認めて愛の告白がありハッピーエンド。女性は勝ち気で男性はハンサムで強情。しかも、ダーシーは大金持ちと来ている。シンデレラ願望みたいなものもあるよね。世知辛い世の中を生きてきてすさんだ心も、この映画を観ることで少し潤うのではないかと感じた。これだけ廃れない作品を残したジェイン・オースティンは素晴らしい!

 パンフレットを見ると、キーラ・ナイトレイはこの小説の大ファンで、是非エリザベスを演じたいと監督にアピールしたのだそう。「君は美しすぎるからエリザベスには向かない」と一旦は断られたそうだ。このインタビュー記事では彼女が難読症だったことも語られているが、そうであったからこそ、この作品に出会えたのかも知れないなあ、と思う。おそらくそういう人向けのコンテンツ(多分、朗読テープみたいなもの?)って過去の名作と言われるものが多いのだろうし。まあ、イギリスの女性であればこの小説に出会ってない人はそうそういないのかも知れないけど。

 恋愛要素だけではなく、当時の風俗や社会についてもうまく描かれているので、イギリスもの好きは外せない作品であり、そうでない人が観ても十分楽しめる作品だと思う。映画館では観られないかも知れないけど、DVDになったら是非!

 しかし、見終わったらやっぱりBBCドラマ版を再度観たいと思ってしまった。買っておいて良かったー。

_ [映画]「転がれ!たま子

 これを漫画化したのがイマイチだったので映画はスルーしようと思ってたんだけど、意外と評判いいのでちょっと興味を持った。しかも今日は主演とスタイリストと山崎まどかのトークショー付き。衣装についてなどあれこれ。

山田麻衣子×小林純子×山崎まどかミニトークショー

 山崎まどか、鉄かぶとを持って登場。並びは右から小林純子(スタイリスト)、山田麻衣子(主演)、山崎まどか。そのほか、冒頭で着ていた衣装を纏ったトルソー。以下、メモったもの。

  • 毛玉なんかがあったりして古着っぽい(山崎)
    • これについては小林氏は同意しなかった。が、舞台のセット自体がレトロな雰囲気なので、それに合わせた、とは言っていた。
  • あたたかい。動きやすい(山田)
  • この衣装を着てみて、派手な色を着てみようと思った。普段は黒などが多いので(山田)
  • 鉄かぶとは、15分も被っていると、首が痛くなる(山田)
  • (たま子の衣装は)足し算に足し算。引き算がない(山崎?)
  • 山田麻衣子だからこの衣装でできた(小林)
  • たま子は会話がないので、動いているときに余韻が出ればいいな、と思った(山田)
  • 殻に守られてる感じ(山田)
  • 服がにぎやかなので、裾を触って子どもっぽく見せたりの演出ができた(山田)
  • たま子ファッションのポイントは、重ね着、全体のバランス。そして自分の体型を知ること(小林)
  • ストーリーに合わせてたま子のファッションを変えたりしたのか?(山崎)
    • 特にそういうことはしなかったけれど、そういえば監督の意向で後半はちょっと重ね着を省いたかも(小林)
  • 鉄かぶとと衣装はどちらが先にできたのか?(山崎)
    • どちらも同時進行だった。
  • 作品全体が、金属的なところや色々混じっているけど、全体は纏まってる感じ。

 ……という感じでした。ニュアンスが違ってるところはあるかも。スタイリストの小林さんは、かなり自分の意見を持っている人のようで、山崎さんの問いかけなどにも変に同調しない印象があった。山田麻衣子は、たま子スタイルもかわいくはあるけれど、実物は細くて(華奢という感じではない)とてもかわいい。着ている服も似合っていた。スッとした白のワンピース(上半身はオーガンジーっぽい素材)の両肩部分が、同素材の段々フリルで覆われている感じ。

映画本編

甘食  実はこれを漫画化したもの(長原万里子・絵)を読んでいて意図はいいんだけどイマイチだなあ、と思っていたのだが結構評判がいいので映画は違うかも、と思い観ることにした。これを観てから改めて漫画を読み直したが、両方合わせるといいのに!と思いましたよ。

 まず、私の印象としては父親役の竹中直人が邪魔。彼はこういう寓話っぽいのに出ると、どうも暑苦しくてならない。後で考えてみると彼のパートをすっぱり切ってしまった方がすっきりするような気もする。漫画では父親は殆ど出てこず、だから鉄かぶとを作ったのが誰なのか、といった説明はない。そう考えると部屋のインテリアやこの鉄かぶとは父親が趣味で作ったんだ、ということが分かった方がいいこともあるだろう。それと、漫画ではたま子がこのような性格になったのは父親が出て行ってから(段ボールに入れられるときに「ここだったら安全だよ」と言われたことが原因と思われる)なのだが、映画では子どもの頃に海で溺れてから、ということになっている。漫画の方は鉄かぶとを被る理由に納得するのだが(だからここまでは鉄かぶとは被っていない)、映画だと関連性が薄く、消化不良になってしまう。

 そういった漫画と映画の違いを考えつつの鑑賞になってしまったのだが、映画の方が良かったのは、色彩と金属っぽさ、そしてたま子の表情かな。漫画では引きこもりといってもたま子は結構喋っているけれど、映画だと前半殆ど喋らないので、目と口の表情がものを言い、山田麻衣子のパーツが効いているなあ、と感じたのだ。で、喋らなかったからこそ最初に発した「助けて!」の声と、日進月歩堂のじいちゃんに激しく訴えるところ、彼の弟子にも異常なほど強い調子で詰め寄るところなどが効いているのではないかなあ、と思った。それと、街の甘食という甘食を食ってはちぎり、食ってはちぎり(?)、日進月歩堂の味を探したところもね。だって、いきなり店頭でわしっと囓って「ちがーう!」と言っては床に叩きつけてそのまま去っていってしまうんだから。普通に社会生活を送ってる人がこれをやったらまずいだろ、と思うけど、今まで社会と関わってこなかった彼女だからこそ説得力があるな、と。囓ったものをぺーっと吐き出すのはいかがなものかと思うけどね(苦笑)。

 あと、アレだね。たま子が落ちた穴は、「熊の場所」なんだね。怖いところだけれど、そこに一度行かなければ、その怖さを乗り越えられない、という。だから、途中でその穴に遭遇しておそろしくて逃げ出してしまう場面があるけど、最後には穴に向かって「パンなら焼ける!」と叫ぶことができるようになる、と。この辺りに気付いたときに、「イマイチ感」が少し払拭された気がする。

 たま子の周囲が急激に変わっていって自分を誰も見てくれない、気にとめてくれない。人に頼り切って生活していた彼女は孤立無援になることでやっと自分で立つことを決心する。分かり易い成長物語だけれど、まあ、それでいいんだろうと思った。

 脇役は、広田レオナがいい。というか、あの役(お母さんと同じ年でバスガイド現役)は彼女にしかできないだろう、という感じ。パン屋の双子の兄弟(?)もブキミで良かった。最後の方でたま子の家の前で踊ってる場面があったけど、あれはキス人形のポーズかな? ブキミなのにかわいい。バスガイドを目指す弟も、アピールタイムが最高にかっこよかった。女装の方が光ってるってどういうことだ? そういえば、彼のエピソードも実は漫画の方が丁寧だったなあ。きちんと努力している、という感じで。

 好きなシーンは、今までその向こう側には怖くて行けなかったたま子が一大決心して走っていくところかな。見えないビニールみたいなものが彼女の前に張っているのだけれど、それでも突き進んでいくとそのビニールが破れるんだよね。その間はビニールの張り具合と共に風景が歪んでいくのが面白かった。

 ストーリーとしては単純で、引きこもりの女の子があるきっかけで自分しか頼る人がいないと気付いて見事独り立ちする、という話なのだけれど、微妙に緩いこの雰囲気がいいなあ、とは思った。ちょっと、その緩いところが私の趣味ではない部分があったけれど、これはこれでアリかと。

 帰りに、やっぱり甘食が食べたくなるね。あんなにおいしそうに食べるのならば、私も食べたいなあ、と。ただ、映画館で売っていたものはイマイチおいしそうに見えなかったので、そのうちどこかで買ってきたいなあ。甘食、子どもの頃大好きだった。当時は「おっぱいパン」って呼んでたなあ(笑)。

関連リンク

եå-My Fashion[ޥեå]-

_ [買った本]買った本

 ブックファースト渋谷店にて。

 その後、青山ブックセンター青山本店へ。時間ぎりぎり。

 太田和彦氏作成のミニコミペーパーをいただいた。嬉しい。

_ [misc]接近遭遇

 そういえば、シネアミューズのビルのエレベータで、おすぎと乗り合わせたよ! 「ああ、おすぎは乙女だしね」とか妙な勘違いをしていたけど、1階下のシネ・ラ・セットで降りていった。んーと、この時間帯にやってるのは「イヌゴエ!かあ。何かの試写会かなあ、と思っていたのだけれど。まあ、打ち合わせとか可も知れないけどね。はっ! まさか、同じフロアのアデランスに行ったとか?? って、そりゃ悪い冗談です。

 何となく、声を掛けるのはためらわれたので何もしませんでした。


2006年02月23日 (木) [長年日記]

_ []三田界隈

何か妙な塔が……槍の先には風車が!  用事があって三田に赴いたのだが、変な塔が見えてびっくりした。なんと、淑徳女子大学の建物らしい。本当の校舎は後ろの方に普通のものがあり、これは新しく建てられたシンボルタワー的位置づけなのだろう。しかし、何かおかしな宗教の建物かと思ってしまった。しかも、上に槍みたいに何本も突き出している先に風車が回ってるんですよ……。しかも羽は金属。スケバン刑事の武器になりそうです。

干してあるふぐひれ  その先には、魚の尾のようなものを板に並べて貼り付けている料理屋を見かけた。よく見ると、店頭にふぐのオブジェ(剥製?)も飾ってあって、ふぐ料理のお店らしい。ああ、そうか。これはふぐひれか。ひれ酒に使うのに干してるんだね。実際、左側はだいぶ乾燥している印象を受ける。最初は、討ち取った記念かと思ってちょっとぎょっとしたよ。普通のふぐ料理店は、店の裏手で干してるのかなあ。それとも、業者から買ってる? いや、ふぐひれ酒を飲むたびに「このひれはこの店だけでまかなえているのだろうか?」といつも感じていたので。だって、ふぐの消費が無ければひれも入らない訳で、かなり不安定な供給のような気がするのですよ。こういうのを加工して卸している業者もいるんではないかと思うのだけれど、どうなのだろう? ふぐのコースは10,000円から。「三田 山田屋」というお店。なんか、こういうところは食べ物もおいしいような気がする。懐の暖かいときにチャレンジしてみようか。

 そのほか、ラーメン二郎の店舗を発見したりして、なかなか楽しい夜の散歩でした。

路上ライヴその1CDの意匠  帰り道駅の近くまで来ると大音響が。何だろうとそちらの方を見てみると、ジャズユニットが路上ライヴしていました。これがなんか、すごく素敵なんですよ。力強いサウンド。初めて、路上ライヴを聴いたその場でCDを買ってしまいました。後で検索してみると、結構評判のようで。アラバマクロスオーバーの「野良」というアルバムでした。これもなかなかええです。昼休み、ずっと聴いてた。CDも、まるでレコードのようなデザイン(笑)。

路上ライヴその2  その後、渋谷のハチ公前を通ると、ここでもライヴをやってました。こちらは男性二人のユニットで、モズキング。容貌はちょっと地味な感じではあるけれど、ちょっと聴いた感じではいい曲かも。毎週木、金、土、日は渋谷駅近辺で路上ライヴやってるんですって。


2006年02月25日 (土) [長年日記]

_ []東京駅→日本橋

色とりどり(?)のクリオネピントが建物に合ってしまった……  午前中休日出勤をした後、てくてくと東京駅前を歩く。と、北海道フーディストなる施設を見つけてふらふらと入ってしまう。窓の外からクリオネが見えたからだ。水槽ごとクリオネ育成キットというものが売られていた。17,000円ちょっとだったかな。それにしても、クリオネって見れば見るほど作り物めいている。というか、ここには色とりどりのクリオネがいるのだけれど、あちこちサーフィンしてみても赤い色のしか見当たらない。この色って人工的に付けているの?

 うろうろしてたら昆布製品の試食の後アンケートを、とお願いされて答えたら夕張メロンゼリーをいただいた。結局何も買わずに一旦外に出るも、イートインコーナーのソフトクリームに目が行き、購入。すぐ溶けちゃう、というのでふわっとした食感を想像したのだけれど、以外にしっかりした印象。おいしゅうございました。

コレド日本橋Beatoの店内サラダパスタデザートのパンナコッタ  その後、コレド日本橋まで歩く。どうせだから、混んでるかも知れないけどここでご飯食べよう、と思って。でも、想像していたより遙かに人がいない。えーと、土曜日の午後がこれで大丈夫なんでしょうか(汗)。入ったお店がこれまた殆ど客がいなくて、戸惑ってしまった。ランチはなかなかにおいしかったよ。サラダが、ビネガーが効いてるし、ドレッシングがよく絡まっている。賽の目に切ったさつまいもは軽く茹でてあったようで、甘みがあって食感と共にいいアクセント。パスタは2種類から選べたのでほうれん草とホタテとなんとかという野菜(苦みのある葉っぱ)のパスタ。ソース部分にホタテのうまみがみっしり詰まっていた。デザートのパンナコッタも濃厚なお味で良かったですよ。「Beato」というお店。他のお店も、外に並ぶまで人がいるところは多分ほとんど無かった。

コレド日本橋アネックスを臨む中庭  ここに高級スペイン料理の店(レストラン・サン・パウ)があると聞いていたのでその後フロアをぐるりと歩いたのだけれどそれらしいものがない。売り場の案内を見ると、なんとこのお店だけ「アネックス」の方にあるらしい。興味があって行ってみたら、中庭があってその奥にいかにも高級そうなお店が。玄関の脇にメニューがあったのだけれどとてもランチとは思えないほどのお値段(内容も素晴らしいのだろうけれど)で、これは別世界だと早々に退散してしまいましたよ。えーと、2桁くらい違いました(汗)。

 ここは、少し足を伸ばせば日本橋を渡って三越前に行けるロケーション。東京って、電車だと分からないけど歩くと街が繋がっていたり、こんなに近いんだー、というのがよく分かるんですよね。


2006年02月26日 (日) [長年日記]

_ []久々に寿司屋

 うなぎ屋に行こうと思っていたら夫が「寿司が食べたい」と言いだしたので、いつものところに。なんか、楽しげな企画があって笑ってしまいました。

 たらば蟹はもう今日の分は終わってしまったということで残念だったが、のれそれを酢醤油でいただいたり、白子の焼いたヤツや活き穴子の白焼きなぞもいただき、酒が進む、進む。全部で6合飲んでしまった。

 最後の方にいただいたうにの軍艦巻きが絶品で、ついお代わりを頼んでしまった。違う大きさのうにの箱があるのでそれについて聞いてみたところ、わざわざ2種類のうに(どちらも北海道産)を混ぜて出すらしい。私が漏らした感想「とろりと濃厚なのに後味がさっぱり」というのは、そういうのを狙って作ったものらしい。店によっては3種類混ぜることもあるのだそうだ。

_ [買い物]ビックカメラ有楽町店

 寿司屋に行ったときはへとへとに消耗していたのだが、それはこの店で散々時間を費やされたから。PCなんかを売ってるお店でありながら、システム化されてなくて無駄なところがありすぎるように思うんだよなあ。

 まず、販売員が来ない。声を掛ける間でもなく、そうできそうな店員が殆どおらず、他のメーカーのところにはわんさかいるのにここにだけ誰もいないし来ない。買うのを一旦諦めて、あまりにも足が痛いので上の階でお茶を飲んできましたよ。夫が未練を断ち切れないのでもう一度戻って、店員に声を掛けられるまで立ち続けて、ようやっと引っかかったら在庫を調べに行ってしまいずーっと戻ってこない。しびれを切らして夫を置いて別のフロアを回ってきてもまだ戻ってこず、それからまた時間が経ってからようやっと「倉庫に在庫が残ってるかどうか確認します」という話。んーと、店頭在庫と倉庫の在庫を別々に調べてるということかな。そういうのってオンラインでリアルタイム管理はされてないの?

 まだ時間がかかるようなので「ちょっとうろついてきますけど、戻ったときにはカウンターに行けばいいんですか?」と聞くと、「この辺りにいてくれれば来ますから」と言うので一回りして戻ってくると、散々待ったあげくに彼が来た。倉庫の在庫を発送して貰うことにしてメモリモジュールを追加したいというと、それに合うタイプを調べるといってまた時間がかかる。カウンターにあったサードパーティのメモリ対応表を見て自分で引いたけど、あんなに時間かかんないよ。まあ、実習生の腕章を着けていたので大目に見なければならないところだけれど、こういうシステム自体の見直しってしないのかなあ、と思った。だって、ただ立たせて待たせてるだけなんだよ。座らせるスペースが無いとすれば店内だけで使える発信器か何かを客に渡して確認が取れるまで店内を見て貰うとかすれば、ビジネスチャンスが増えるんじゃないの? もう、ただただ立ったままで、いつ来るか分からない人を待っているのは疲れた。

 それにしても、随分年配の女性がパソコンを買う時代なんだねえ。メビウスのでかいノートを推しているようで、だいぶ値引きもしていた。もしかしたら自分たちに当たっていたかも知れない会計が無料になったのを知らせる「カランカラン」という鐘の音を聞きつつ、じりじりと待つ我々。まあ、メモリも安くなったものだけれどねえ。


2006年02月27日 (月) [長年日記]

_ [映画]「シムソンズ

 渋谷シネ・ラ・セットにて。先日CQNメンバーズ会員になったので、その入会ポイントで観てきた。

 いやー、出演者はかわいかったねー。いや、もう、カーリングなんかやらなくてもキラキラしてますよ、といった感じ。でも、ちょっとあの街の雰囲気では加藤ローサは生まれないだろー(親は宇梶剛士と森下愛子)と思った。カーリングは4人でひとチームなので、キャラ分けはし易かったのではないかと思った。

 ど素人3人と、プライドが高すぎてどのチームに馴染めない天才プレイヤーとの青春スポーツファンタジー。……なんだけど、あんまりスポーツ、って感じがしなかったんだよな。女の子4人できゃーきゃーやってる印象はあるんだけど。間にトレーニング風景などが少し流れたりするんだけど、あんなに下手くそだったのがどういう風にうまくいくのか、その過程がなんだか分からないまま進んでしまったように思えるのだ。公式ウェブサイトにもパンフレットにもその辺りは触れられておらず、たとえば出演者たちがどういう練習をしたとか、その辺りの風景なども何もない。確かに、心を合わせてひとつの目標を達成することって楽しいんだろうな、とは思うのだけれど、ひどくぼんやりしてるんだよな、そこが。「相手を信じる」とか、「楽しもう」とか、そんなぼんやりしたものは画竜点睛の点の部分じゃないかなあ、と思うのだ。才能と、地道な練習が勝利に繋がるのだろうし、そう考えるとあの映画の感じで北海道大会で決勝まで突き進むチームにはちょっと思えない。まあ、まぐれで1,2試合は勝ち進むかも知れないけどなあ。これは「お話」なんだから、と思いこもうとしたんだけど、お話はお話の中では完結してなければならないとも思うのだ。

 彼女たちのコーチ役の大泉洋は好演だったと思う。というか、他に彼を観てないのであれ以外の演技を知らないんだけど。彼自身の問題とそれを乗り越えるエピソードを入れるのは、この手の物語の必然的なパターンかな。

 女の子4人のかわいさを堪能して、カーリングをちょこっと知って、というくらいの期待でいけばそこそこ得るものはあるのだけれど、氷上の「スウィングガールズ」を期待しちゃうとちょっと肩すかしというか。

 しかし、カーリングのあの最初の投げるところって、すごく難しいんだなあ、というのが映画を観て分かった。ストーンを滑らせればそれにくっついていけばそれなりに進むんだろうと思っていたけど、すごくバランスがとりにくいんだ、あれ。それに、ストーンにくっついてガシガシやるのも、やり方知らないとすっころぶんだね。当たり前のことではあるんだけど、上手い人たちのプレイしか見ないから分からないんだよね(笑)。さすがに、唯一の経験者役の藤井美菜は、ぶれない体勢を保っていてすごいなー、と思った。

 まあ、なんだかんだ言ってもメガネっ子はメガネをとるとかわいくなるという法則はここにも存在して、高橋真唯は、ストーンを投げてるところもかわいいなあ、と思った。どっかで見たことあると思ったら、ノーローンのCMのひとか。毎日電車で見てるよ、そういえば。

_ [買った本]買った本

 ブックファースト渋谷店にて。

_ [読書][読了]木原善彦『 UFOとポストモダン (平凡社新書)(木原 善彦)

 なかなか面白かったです。すごーくはっきりした、という訳ではないけど、時代によって言説やその物事の捉え方に特徴があるという切り口はさすがでした。大澤真幸や東浩紀なんかが重要な位置で扱われているのは、やっぱり同年代ゆえだからだろうか。この論文、大阪大学の言語学研究の一環として書かれていたようで、ちゃんと国から研究費補助も出てるらしい(その一部で、また違うところからも引っ張ってきてるらしいが)。

 UFOで連れ去られてみたいという願望も遠くなりにけり。

_ []カリガリ

 映画の前に、mixiで教えて貰ったカレーのお店カリガリへ。ねっとりとしたココナツカレーに希望の具材をトッピングする形式。私の好きななすの素揚げが!! これとスライスした生オクラと追加パクチーを頼んだ。パクチーで余計に辛くなって頭から湯気が出てるように感じられるけど、うまい! 生オクラも、シャキシャキとした(その後僅かにねっとり)食感がいいね。なすはもちろんのこと! あー、あと、キノコとかトマトもあるといいなあー、と思った。いや、私が好きなだけだけど。

 お店もポップな感じでかわいい。長居する感じじゃなくて、ささっと食べてスマートに退散、という感じ。今度はチーズとかピクルスを頼んでみようかなあ。

お店の外観カレーにトッピング


2006年02月28日 (火) [長年日記]

_ [MySite][wiki]InterWikiNameに、ご用心(桜田淳子風味で)

証拠画像(?)  Wikiの方でふと見たらbk1への個別商品リンクがおかしくなっていたので「あれれ?」と思い履歴を見てみた。おお、確かに今朝の段階で書き換えられた記録が(右図参照)。しかも、その直後には別のところを、同じ文字列に書き換えてカモフラージュして差分機能は使えなくしてるっぽい。

 PukiWikiはバックアップ機能もあるのでそこから確認することが可能だが、少し前からこの機能は止めてしまっている。その代わり、全部のログをメイルで投げることにしたのだが、こっちの方が遡ることができて都合がいいね。お陰で、この2度のInterWikiName更新が同一人物(というかIPだけど)であることも分かった。

 えーとですね、で、このIPがどこかを調べてみたんだけど、あるプロバイダっぽいところ(*.net)に行き着き、同名のドメインのウェブサイトがあるかどうか見てみたら、え、中国語のサイト? ちゅ、中国からって随分変なところをいたずらしに来てるなあ。

 amazonならまああると思うのだけれど、ずっとマイナーで日本企業(客層は日本人or日本語使いor日本在住者)でしょ? しかも、普通だと使えないアカウントなんだけど、単に勘違いしてるのかなあ?

 画像をクリックして大きくすると分かると思うのですが、同じページにamazonの項目もあるのに、どうしてbk1のリンクだけ(笑)。しかも、やはり日本発の、殆どユーザも日本人の筈のMM/memoのところをカモフラージュに使ってるし。まあ、これは一番下にあったからでしょうけれど。

 ネタとして面白いんで書いてみました。

 あ、宛先アドレスとか消してますけど、偽造じゃないですよ(笑)。

 InterWikiNameをいじられたとピンと来たのは、mixiでそのことを書いてるひとがいたのを思い出したから。Wiki持ちの皆様も、念のため確認しておくことをお勧めします。まあ、見た目、かわいいHackですけどね。